「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は妊娠中の温泉入浴に関するご相談です。
Q.妊娠中、温泉に入っても大丈夫でしょうか?
現在、妊娠29週4日になります。久しぶりに夫婦の休みが合い、温泉に行こうと思ってます。普段はシャワーで済ませていますが、入浴しても大丈夫でしょうか? 自宅から約2時間くらいの場所へでかけようと思っています。
宮川めぐみ助産師からの回答
妊娠中に温泉に入ることは問題ないとされていますが、念のためにかかりつけの先生にもご相談いただけたらと思います。経過が順調であればいいかと思いますが、何かあったときには自己責任になりますので、状況を確認されておくのはいいかと思いますよ。
また温泉に行かれたときには、滑ったりのぼせてしまったり、脱水などならないように気をつけていただくといいと思います。
何かあっても大丈夫なように母子健康手帳も必ず持って行っていただき、近くの病院もチェックされるといいかと思います。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
妊婦さんが避けたほうがいい温泉はある?
妊娠中は妊娠していないときに比べると皮膚が敏感になりやすいです。もともと肌が敏感という人は刺激の強い温泉や、泉温が高い温泉は避けたほうが無難です。
●妊娠中に避けたほうがよい温泉の泉質
温泉は、温泉水に含まれる化学成分の種類と化学成分量によって10種類に分けることができます。
<温泉の種類>
① 肌への刺激が少ない「単純温泉」:岐阜県の下呂温泉など
② 日本の温泉の泉質で比較的多い「塩化物泉」:静岡県の熱海温泉など
③ 皮膚乾燥症などによいとされる「炭酸水素塩泉」:和歌山県の川湯温泉など
④ 飲むことで便秘解消が期待できる「硫酸塩泉」:群馬県の法師温泉など
⑤ 炭酸の泡がさわやかで心地よい「二酸化炭素泉」:大分県の長湯温泉など
⑥ 酸化で赤褐色の温泉水に変化する「含鉄泉」:兵庫県の有馬温泉など
⑦ 殺菌効果がある「酸性泉」:秋田県の玉川温泉など
⑧ 時間が経過すると黄色く変色する「含よう素泉」:千葉県の青堀温泉など
⑨ 卵の腐敗臭のような独特の臭いが特徴の「硫黄泉」:神奈川県箱根温泉郷の小涌谷温泉など
⑩ ごく微量の放射能を含む「放射能泉」:鳥取県の三朝温泉など
皮膚が普段以上に敏感になっている妊娠中は、塩分が主成分の②塩化物泉、硫黄が含まれる⑨硫黄泉、放射線を含む⑩放射能泉などの刺激が強い温泉は避けたほうがよいでしょう。
温泉に入る際に気を付けなければいけないこと
温泉入浴により、ストレスの発散や気分のリフレッシュが期待できますが、万が一のトラブルを避けるためにも、事前に注意点を理解しておくことが大切です。
●妊娠中における温泉入浴時の注意事項
1 湯温と入浴時間
42℃以上の湯温の温泉に10分以上入っていると、血圧の上昇を引き起こしてしまうことがあります。そのため、入浴前に湯温を確認し、入浴後は入浴時間が長くならないように気をつけることが大切です。
2 のぼせや湯疲れ
いつも以上にのぼせやすい妊娠中は、入浴前後にしっかりと水分補給をしましょう。また、温泉による効果を期待して何度も入浴すると、体に負担がかかってしまいます。温泉入浴は1日2回までを目安にしましょう。
3 入浴時の足元
妊娠中は、大きくなったおなかによって足元が見えづらくなります。段差などがないかよく確認して歩くことが大切です。岩場などの温泉は特につまずきやすいため、控えたほうがよいでしょう。
泉質によっては浴場が滑りやすくなっていることもあります。妊娠中に温泉を楽しむのであれば、ひとりでの入浴を避けるのがベストです。夫婦で温泉旅行に行くのであれば、温泉入浴をより安全に楽しめるよう、家族風呂などをうまく活用するのも1つの方法です。
※参考:基礎知識(妊娠中)「妊婦さんは温泉に入っても大丈夫? 妊娠中に温泉に入るときの注意点とは?」【監修者:助産師 REIKO】
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