私の仕事は、間もなく繁忙期を迎えます。しばらく毎週末は義実家へ行けないと義母に伝えたのですが、許してもらえませんでした。「仕事を辞めない、子どもを作る予定もない。うちの息子と一緒にいる意味がない」と決めつけられ、しまいには「無価値な女ね」とまで言われ、さすがにショックを受けました。
私が仕事を続けたいことは夫も理解しており、子どもを望んでいないことも、夫婦2人で納得して決めています。義母にも私たちの考えを伝えていますが、義母は「それはあんたの考えでしょ」と言うばかりで、まったく取り合ってくれません。
「かわいそうなのはお義母さんです」
「息子の人生を棒に振らせるつもり?」
そう怒鳴った義母は、私に離婚を迫ってきました。
「最初からこうなると思っていたのよ。あんたなんかとの結婚を許すべきじゃなかったわ」そう言われ、私はあ然としました。義母が私をどう思っているのか十分にわかった私は、夫に相談。これからどうするかについて話し合った結果、夫も納得したうえで、義母とは距離を置くことに決めました。
後日、義母から連絡が入り、「いつ離婚するの?」と聞かれました。私はきっぱりと「離婚しません」と答えます。すると義母は大きなため息をつき、「ロクでもない女ね」と再び悪口を言い始めました。
「嫁ガチャっていうの? 完全に失敗だわ! 離婚しなさい!」
「ロクでもない女に捕まった息子が本当にかわいそう」
次から次へと暴言を吐き捨てる義母。これまで私は、どうにか良好な関係を築こうと、義母に口答えせず、理不尽な言動にも耐えてきました。しかし、もう我慢の限界でした。
「かわいそうなのは、お義母さんです」
距離を置くと決めた今、これから夫にも距離を置かれる義母のほうが、よほどかわいそうなのではないか……。そう思った私は、初めて義母に言い返しました。
「は? どういう意味よ!」
義母は私の態度に驚いたようでしたが、すぐに怒り出しました。「絶対に離婚させてやる! 親戚中に不出来な嫁だと言いふらして、追い出してやる!」出会ったときから、義母は失礼な言動ばかり。いい加減、私も黙っているつもりはありませんでした。
義母のひどい暴言に、夫がついに決断
義母とのやりとりを夫に話すと、夫は激怒し、すぐに義母へ連絡しました。そしてなんと、絶縁を宣言したのです。私たちは義母と距離を置こうとは話していましたが、絶縁とまでは考えていませんでした。しかし夫は、義母の私への態度があまりにもひどく、距離を置くだけでは一時的な対策にしかならないと考えたようです。
夫から絶縁を告げられた義母は、信じられないといった様子で言いました。「やさしいあなたが、絶縁なんてひどいことをするはずがないでしょう? 私はあなたのために、不出来な嫁を教育してあげているだけなのよ……」
しかし夫は、きっぱりと言い返しました。「もう決めたことなんだ。大切な人が傷つく姿を、これ以上見たくない。さようなら」そう言った夫は、その勢いのまま義母の連絡先をブロックしてしまいました。そして私に、「引っ越そう!」と提案してきたのです。夫がここまで義母に強く出るとは思っておらず、私は思わず見直してしまいました。
その後、夫と連絡が取れなくなった義母は、今度は私にしつこく連絡をしてきました。もう関わらないと決めていたものの、最後にきっぱり伝えようと思い、私は義母からの連絡に応じました。義母は「息子に幸せになってほしいという一心だったのよ」と言い訳をしてきましたが、状況が変わらないとわかると、義母はだんだん苛立つようになり、再び暴言を吐くように。
けれど、もう大丈夫です。新居が見つかり、引っ越しの目処が立ったのです! 夫を幸せにしたいという思いは、私も義母と同じ。これからは、私が夫を幸せにします。そう伝えると、義母はさらに激しく反発しました。「あなたと別れないなら、この先、子どもを持つのは年齢的に難しいでしょう? 離婚して若い嫁をもらえば、子どももできて、息子は幸せになれるのよ」
私は40歳。義母は私の年齢を持ち出し、夫の幸せのためには離婚すべきだと言ってきました。もう最後だと思った私は、夫とよく話し合ったうえで、これ以上誤解されたままにしないためにも、義母に事実を伝えることにしました。実は、私たち夫婦が子どもを望まないと決めたのは、夫側の事情で、自然妊娠が難しいとわかったからでした。
義母が知らなかった、夫婦の本当の事情
40歳での結婚だったこともあり、私たちは結婚前から、子どものことを含めて将来について話し合っていました。お互いに検査を受けた結果、夫が自然妊娠で子どもを授かるのは難しいと判明。それを受けて、私たちは子どもを望まず、夫婦2人で幸せになろうと結婚を決めたのです。
その事実を知った義母は、「子どもはいなくてもいい」「もう嫁いびりもしない」「あなたを嫁として認める」と言ってきました。しかし、今さら遅く……。もう義母に受け入れてもらおうとも、仲直りしようとも思えませんでした。
そして、ついに新居へ引っ越した私たち。義母には何も伝えず、夫婦2人で新生活をスタートさせました。義母は後日、誰も住んでいないわが家に押しかけ、私たちが引っ越したことを知ったようです。その後、「義父には先立たれ、今さら息子にいなくなられては困る」と私に連絡してきました。
どうやら義母は、いずれ私たちと同居し、老後の面倒を見てもらうつもりだったようです。もうわが家に押しかけられることもないため、私も義母の連絡先をブロックしました。
それからしばらくして、義母がひとり寂しく暮らしていると、親戚から聞きました。今は絶縁状態にありますが、夫にとってはたったひとりの母親です。義母に何かあったときは、できる範囲で助けるつもりでいます。
こうして、私たち夫婦にようやく平穏な日常が戻ってきたのでした。
◇ ◇ ◇
結婚後の生活や仕事、子どもについての考え方は、夫婦で話し合いながら決めていくもの。たとえ親であっても、一方的な価値観を押し付けたり、相手を傷つける言葉で責めたりすることは、信頼関係を壊してしまいます。
大切な人を守るためには、ときに距離の取り方を考えることが必要になる場合もあります。夫婦で納得して選んだ道を尊重しながら、お互いを思いやって暮らしていきたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています
※一部にAI生成画像を使用しています