突然の激痛と不安
妊娠後期のある日、脂汗がにじむほどの激しい腹痛と嘔吐に襲われました。今まで感じたことのない強い痛みで、体を丸めてもラクにならず、不安がどんどん大きくなっていきました。
頭に浮かんだのは、「おなかの赤ちゃんに何かあったのでは」という思いでした。怖さでいっぱいになり、すぐに救急車を呼びました。病院で診てもらった結果、おなかの赤ちゃんに異常はなく、私は1日入院して帰宅することになりました。
消えない違和感
赤ちゃんに異常がないとわかり安心したものの、強い痛みの原因がはっきりしないことに戸惑いが残りました。「本当に大丈夫なのだろうか」という気持ちは消えず、不安を抱えながら過ごしていました。
産後に判明した原因
出産後しばらくして、同じような腹痛と嘔吐が起こりました。あのときのつらい症状がよみがえり、不安な気持ちが一気に強まりました。
今回は胃腸科を受診し、検査の結果、胆石症(たんせきしょう/胆のうや胆管に石ができ、強い腹痛や吐き気、嘔吐などを起こすことがある病気)と診断されました。紹介状をもらって総合病院を受診し、後日、手術を受けることになりました。
まとめ
今回の経験を通して、健康だと思っていても、思いがけず体調を崩すことがあるのだと感じました。妊娠中は赤ちゃんのことが先に頭に浮かび、自分の不調をどう受け止めればよいのか迷う場面もありましたが、違和感を自己判断で抱え込まないことの大切さを実感しました。これからは自分の体の小さな変化にも目を向けながら、無理を重ねないように過ごしていきたいと思います。
医師による解説:妊娠中の腹痛と胆石
妊娠中や産後の強い腹痛・嘔吐には、胆石症など消化器の病気が隠れていることがあります。
妊娠中も胆石症は起こる
胆石症は、胆のうや胆管に石ができる病気です。胆石があっても無症状のことがありますが、症状が出る場合は、みぞおちや右上腹部の強い痛み、吐き気、嘔吐などが見られることがあります。妊娠中は体の変化により胆汁の流れが滞りやすく、胆石ができやすくなることもあります。
原因不明の痛みは相談を
妊娠中の腹痛や嘔吐では、まず産婦人科で赤ちゃんや妊娠経過に問題がないか確認することが大切です。ただ、産婦人科で大きな異常がないと判断されても、痛みや嘔吐が続く場合には、胆石症などの消化器疾患が関係していることもあります。右上腹部やみぞおちの強い痛み、繰り返す嘔吐、発熱、黄疸、尿の色が濃いといった症状がある場合は、胆のう炎・胆管炎・膵炎などの可能性もあるため、消化器内科や救急外来で相談することが大切です。
産後に症状が出ることも
妊娠中に原因がはっきりしなかった不調が、産後に再び現れて診断につながることもあります。胆石症は状態によって経過観察、薬による対応、手術など治療方針が変わるため、自己判断せず医師に相談しながら対応することが重要です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:渡海義隆先生(半蔵門 渡海消化器・内視鏡クリニック 院長)
著者:野咲みこ/40代女性・会社員
イラスト:ほや助
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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