「開けてみて!」夫が渡してきた大きな箱
誕生日当日、夫はどこか誇らしげな表情で、「プレゼント、用意したよ! 絶対喜ぶから開けてみて」と、大きな発泡スチロール箱を抱えてきました。
アクセサリーやバッグが入っているようには見えず、「何だろう?」と不思議に思っていると、箱の中からガサゴソと音が聞こえてきたのです。
「えっ、何か動いてる!?」
少し不安になりながらフタを開けると、中に入っていたのは立派な伊勢海老でした。
思わず「えっ!? なにこれ!」と声を上げる私。すると夫は満面の笑みで、「これで、お前の大好きなエビフライを作る!」とうれしそうに宣言したのです。
ハラハラしながら見守った夫の初挑戦
「えっ、伊勢海老でエビフライ!?」
もったいないような気もしましたが、夫はすでにやる気満々。キッチンへ向かい、慣れない手つきで料理を始めました。
しばらくすると、「片栗粉ってある?」と聞かれ、私は思わず「そこは小麦粉じゃないの!?」と心の中でツッコミ。
その後も、キッチンからは「あれ?」「どうやるんだろう……」という独り言が聞こえてきて、私は気が気ではありませんでした。
それでも夫は最後まであきらめず、一生懸命エビフライを作ってくれたのです。
完成したエビフライは見た目こそ少し不格好でしたが、驚くほどおいしく、「本当に頑張って作ってくれたんだな」と胸が温かくなりました。
あの日の誕生日プレゼントは、今までにもらった中で一番予想外のものでした。もちろん伊勢海老自体にも驚きましたが、それ以上にうれしかったのは、私の好きなものを食べさせようと、一生懸命料理してくれた夫の気持ちです。
相手を喜ばせようと一生懸命考え、行動してくれることこそが、何より心に残る贈り物なのだと感じた忘れられない誕生日になりました。
著者:安藤里香/30代女性・5歳の娘を育てているママ。趣味は料理と食べ歩き。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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