介護施設へ手伝いに行くことに
ある日、「人手が足りない」と言われ、介護施設へ手伝いに行くことになりました。介護の資格を持っていたわけではありませんが、施設側から案内された範囲であれば、資格がなくても手伝えることがあるとのことでした。私自身、祖父母の介護をした経験があったため、当時のことを思い出しながら、できることを手伝っていました。
慣れない場所ではありましたが、利用者さんの様子を見守りながら過ごしていると、突然、ひとりの男性利用者さんから「今、見てただろ!」と強い口調で言われたのです。
突然言われた思いがけないひと言
私は驚きながらも、「あなたのことは見ていませんよ」と正直に答えました。すると、その男性利用者さんはすぐに、「俺のことじゃないよ、俺の女のことを見てただろ」と言ったのです。
思いがけない言葉に、私は一瞬どう反応してよいかわかりませんでした。要介護の状態であっても、誰かを大切に思う気持ちや、やきもちを焼く気持ちは変わらないのだと感じたのです。
ただ、その言い方があまりにも真剣だったため、思わず笑いそうになってしまいました。すると、その男性利用者さんに胸ぐらをつかまれ、私は慌てて謝りました。軽く受け止めてはいけなかったのだと、その場で反省しました。
若いスタッフも同じ経験をしていた
要介護者といっても、その男性利用者さんは、あと数年で還暦を迎える私と年齢が大きく離れているわけではありませんでした。そのため、私としては「年齢が近い相手に見られた」と感じ、やきもちを焼いたのかもしれないと思いました。
後日、この出来事を若い介護スタッフに話すと、そのスタッフも同じ男性利用者さんから「俺の女のことを見てただろ」と言われたことがあると教えてくれました。
私はその話を聞いて、年齢が近いかどうかに関係なく、その男性利用者さんにとって大切な相手を守ろうとする気持ちがあったのかもしれないと感じました。
まとめ
介護の現場では、体の状態だけでなく、利用者さん一人ひとりの感情にも向き合う場面があるのだと実感しました。突然の言葉に驚き、笑いそうになってしまった自分を反省しつつ、介護を受ける立場になっても、その人らしい思いや感情は変わらず残っているのだと感じた出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:立原一生/50代男性・会社員
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
シニアカレンダー編集部では、自宅介護や老々介護、みとりなど介護に関わる人やシニア世代のお悩みを解決する記事を配信中。介護者やシニア世代の毎日がハッピーになりますように!
シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!