家事も介護も私任せにする義妹
義妹は、食料品に加え、指定した化粧品や日用品まで、私に仕事の合間に買ってくるよう頼むことがありました。しかし、その口調はお願いというより命令に近いものでした。私にも仕事があると伝えても、義妹は聞く耳を持ちません。
「何のために一緒に住んでいるの? 家にいるなら時間はあるでしょう? 私は会社で働いているんだから、お義姉さんがやってよ」
反論してもめるより、早く済ませたほうがラクだと思い、頼まれた品を代わりに買ってきたことも何度もあります。しかし、立て替えたお金は、こちらから催促しなければ返してもらえませんでした。
食事を用意しても、「カロリーが高すぎる」「毎日家にいるのに、これしか作れないの?」と文句ばかり。挙げ句には、こんなことまで言われました。
「お兄ちゃんがお義姉さんと結婚したのだって、家のことをしてもらいたかったからじゃない? 行くところもないんだから、大人しく言うことを聞けばいいのよ」
夫にも義妹の言動を相談しましたが、「妹は外で忙しく働いているんだ。家にいる君が助けてやればいい」と言われるだけでした。
在宅で働いているからといって、時間が余っているわけではありません。それでも当時の私は、家族なのだから自分が我慢すべきだと思い込んでいました。
夫の裏切りを知り、別居を決意
そんな中、夫が単身赴任先から自宅へ戻る回数が、以前よりも減りました。不審に思って夫を問いただしたところ、赴任先で知り合った女性と、私に隠れて交際を続けていたことを認めました。
義母の介護と家事を私に任せながら、夫は別の場所で自分の時間を楽しんでいたのです。その事実を知り、私の気持ちは完全に切れました。
私は弁護士に相談し、離婚と別居に向けた準備を始めました。在宅の仕事による収入は安定しており、これまで少しずつ蓄えてきたお金もあります。住む場所を探し、生活に必要な手続きを一つずつ進めました。
一方で、私が突然いなくなれば、義母の生活に支障が出る可能性があります。そこで、義母を担当するケアマネジャーに別居する予定を伝え、私が家を出た後の介護サービスについて相談しました。夫には義母の予定や利用中のサービスをまとめた資料を渡し、今後の介護について義妹とも話し合うよう伝えました。
準備が整うと、私は夫と義母本人に、別居する意思と家を出る日を伝えました。義母はその日から、以前より予定していた1週間の短期入所サービスを利用し、施設で必要な介護や日常生活上の支援を受けることになっていました。
義母の短期入所が始まった日、私は荷物を運び出して義実家を離れました。
「家政婦役は終わり」と告げた私
その日の夜、夫から何も聞かされていなかったらしい義妹から、メッセージが届きました。
「ちょっと、ごはんはまだ?」
「わが家の家政婦なんだから、しっかり働いてよね」
私はしばらく画面を見つめた後、こう返信しました。
「申し訳ありませんが、家政婦役は今日で終わりです。私は今日、家を出ました。夫とはすでに離婚に向けて話し合っています。もう戻るつもりはありません」
すぐに義妹から電話がかかってきました。
「どういうこと!? 実家もないのに、どこで暮らすつもりなの? 在宅の仕事だけで生活できるわけ?」
私は落ち着いて答えました。
「住む場所はすでに決まっています。仕事の収入もあるので、生活の心配はありません。お義母さんの介護については、お兄さんと話し合い、必要なことはケアマネジャーに相談してください。介護に必要な情報は、お兄さんに引き継いであります」
義妹は「急にいなくなるなんて無責任だ」と責めてきました。しかし、これまで家事や介護を私ひとりに押し付けてきた義妹からの非難を、受け入れるつもりはありませんでした。
「家族だからと思い、できる限りのことをしてきました。でも、家政婦として扱われ続けることまで受け入れるつもりはありません」
そう告げて、私は通話を終えました。
家族だからと我慢し続けない
その後、弁護士を通じて夫との話し合いを進め、離婚について合意し、金銭面の条件もまとまりました。
義妹からはしばらくの間、「仕事と家事を両立できない」「通院の付き添いまでできない」といった連絡が届きました。しかし、私は「お兄さんと話し合い、難しいことはケアマネジャーに相談してください」とだけ返信し、義実家へ戻ることはありませんでした。
その後の義妹からの連絡によると、夫も単身赴任先から戻る回数を増やし、介護サービスや家事代行を利用しながら、2人で対応するようになったそうです。これまで私が担っていた家事や介護の多さに、ようやく気付いたのかもしれません。
新しい住まいでの生活は、最初こそ心細さもありました。それでも、自分の予定に合わせて働き、食べたいものを作り、静かに休める毎日に、少しずつ安心を感じるようになりました。
振り返れば私は、「家族なのだから」という言葉に縛られ、自分の気持ちや生活を後回しにしていたのだと思います。義母の世話をしてきたことを後悔してはいません。しかし、家族を支えることと、理不尽な扱いに耐え続けることは別です。
あの家を出たのは、家族を見捨てるためではありません。夫と義妹が担うべき役割を2人に返し、自分の人生を守るためでした。これからは、時間も働いて得たお金も、自分の生活を大切にするために使っていきたいと思います。
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在宅で働く主人公の時間や労力を当然のものと考え、家事や介護を押し付けていた夫と義妹。家族を支えたいという気持ちがあっても、感謝も尊重もない関係では、心身がすり減ってしまいます。義母の介護について必要な引き継ぎを済ませた上で家を出た主人公の決断から、家族への責任を果たすことと、自分の人生を守ることは両立できるのだと感じました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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