裏切られた気持ちは消えない

今から数年前のことです。私は念願だったマイホームの購入に向けて本格的に動き出そうとしていました。間取りや立地、将来の暮らしについて、夫ともよく話し合っていて、てっきり夫も同じ気持ちでいると思っていたのです。
ところが、私が不動産会社に連絡を取ったり、見学の予定を立てたりし始めると、夫の態度が少しずつ変わっていきました。最初は仕事が忙しいのかなと気にしないようにしていたのですが、明らかに話を避けるようになっていったのです。
「もしかして、何か隠してるのかも……」
そんな疑念が募っていき、ある日、我慢できずに夫を問い詰めました。
すると、夫は
「実は、消費者金融に借金がある」
と打ち明けてきました。頭が真っ白になりました。「まさか……」という気持ちと、長く隠されていたことへの怒りとで、その場で涙が止まりませんでした。
借金は、私たちの貯金から何とか返済し、結果的には少し時間を置いてマイホームも購入することができました。でも、あのとき感じた裏切られた気持ちは、今でも完全には拭いきれていません。
結婚していても、全部を信じていたわけではないつもりでした。それでも、夫がそんなことを隠していたなんて……今振り返っても、あのときのショックは大きかったです。
◇◇◇◇◇
この出来事をきっかけに、私は「夫がいなくても自分で生きていける力を持たなければ」と強く思うようになりました。あのときの経験は、今の私の考え方にも影響を与えています。
著者:谷ゆり/40代女性・パート
イラスト:マキノ
私名義のカードまで使っていた夫

息子が1歳だったころのことです。夫は毎日、決まった時間に家を出て、帰宅時間もほぼ同じでした。そのため、私は当然のように夫は仕事に行っているものだと思っていたのです。生活は決して裕福ではありませんでしたが、特別おかしいと感じることもありませんでした。
しかし実際には、そのころすでに夫はリストラされていたのです。その事実を私に言えないまま、仕事へ行くふりをして向かっていたのはパチンコ店でした。私は長い間そのことに気付かず、いつも通りの日常が続いていると思っていたのです。
さらに後になってわかったのは、夫が消費者金融から借金をしていたこと、そして私名義のクレジットカードでキャッシングまでしていたという事実でした。その事実を知った瞬間、頭が真っ白になり、言葉を失ったことを今でも覚えています。
本人の性格や社会情勢の影響もあるのか、年月がたった今でも夫は転職を繰り返しています。そのため生活はラクにならず、家計の厳しさは続いたままです。
◇◇◇◇◇
夫がリストラを打ち明けられなかった背景には、私に心配をかけたくないという思いや、当時の家庭内の空気感も影響していたのかもしれません。この経験から学んだのは、「いつも通り」という言葉に安心しきらず、家族の変化に敏感でいることの大切さです。今もラクな生活ではありませんが、問題をひとりで抱え込まず、夫婦で本音を話し合う時間を、これからも大切にしていきたいと考えています。
著者:日野佳子/50代女性・パート
イラスト:ゆる山まげよ
浪費癖のある夫がやらかした身勝手な行動

これは私の友人が35歳だったときの話です。友人は夫と子ども3人の5人家族。小学生2人と生後5カ月の赤ちゃんがいます。専業主婦として毎日家事や育児に忙しくしていた友人ですが、結婚前からギャンブルやゲームへの課金など、夫の浪費癖に悩んでいる様子でした。
そこで、結婚後のお金の管理はすべて友人がおこなうことになり、現場仕事の夫には、毎月3万円のお小遣いと通勤用のバイクのガソリン代5千円を渡してやりくりしてもらっていたとのこと。毎日お弁当と水筒にお茶を持たせていたので、1カ月は十分に過ごせるだろうと思っていました。
しかし、度々「今月、お金が足りないから追加で5000円ちょうだい」と言われていたのだとか。夫いわく、現場仕事で水分が足りなくなり、コンビニで飲み物を買い足しているとのこと。
それにしてもお小遣いの減りが早いと感じた友人は、「1カ月にどれくらい必要か把握したいから、面倒だと思うけど今月だけ買ったもののレシートもらってきてくれない?」と夫に伝えます。
夫はそのときは了承したものの、いざ友人が「レシートは?」と確認すると「レシートをもらう習慣がないから忘れた」と言います。夫の収入は高いわけではなく、3人の子どもを抱え毎日切り詰めた生活をしていた友人は、「下の子はまだ小さいけど家族のために早めに仕事を始めようかな」と考えていたそうです。
夫にお小遣いを渡した1週間後に財布を紛失!?
お小遣いを渡して1週間ほどたったある日、仕事中の夫から1通のメールが届きます。「財布がない、落としたかも」。それを見て友人は「また!?」と思わず叫んでしまいます。
実は、友人の夫が財布を紛失するのはここ3年以内で3回目。カード類は持たせていないものの、警察への遺失届や身分証明書の紛失に伴う手続き、再発行などに時間を要し、財布がすぐ見つからなければ、再びお小遣いを渡さなければなりません。
友人は夫のズボラさにあきれ「管理が甘すぎる! 短期間に3回も財布をなくすなんてあり得ない! お小遣いは追加で渡せないからちゃんと見つけて!」と返信。夫からは「ごめん、コンビニとかもう一度探してみるよ」と返事が返ってきました。
夫の帰宅後、友人は改めて夫の1日の行動を細かく聞き、「財布をどこに入れていたか、最後に使ったのはいつか」などを確認します。かばんやポケットの中も一緒に探しましたが、やっぱりありません。友人の夫は「行った場所も全部探したけどなかった。もう出てこないかもしれない」と諦めた様子。
友人は怒りに任せてお小遣いを追加しないとは言ったものの、「現場仕事だから水分不足で倒れたら元も子もない。飲み物代だけでも渡そう」と、とりあえず3千円渡したそうです。
夫の財布があった!
それから数日たっても財布が見つからず、友人は頭を抱えます。生活を切り詰めていたこともあり、友人はダメ元で再度夫の身の回りを探すことに。いろいろ探しているうちに、友人は通勤で使うバイクの収納ボックスを見ていないことに気付きます。
その日はちょうど休日で、夫は部屋にこもってゲームをしていたので、友人は子どもと一緒にバイクを確認しに行くことに。「毎日バイク通勤で荷物を入れているし、まさかここを探していないはずはないだろう」と思いながらも収納ボックスを開けた友人。すると、そこには紛失したはずの財布が!
「わぁ! あった!」と喜んだ友人ですが、すぐ「でも、なんでこんなところに? すぐ気付きそうなのに……」と不信に思います。中身を確認したところ、3万円以上あったはずのお金は、残り8千円しかありませんでした。
友人は家に戻り夫に問い詰めます。
「財布、バイクの収納ボックスにあったよ! なくしたのウソだったの!? なくしたときはまだお小遣いを渡して1週間しかたってなかったのに、8千円しか残ってないんだけど!」
すると夫はヤバいという表情に……。
「ゲームに課金をした。無駄遣いをしたとバレたくなくて、財布をなくしたと言ってしまった」
そう白状したのです。
◇◇◇◇◇
夫の信じられない身勝手な行動に「もうあなたとは一緒にいられない!」と離婚を突き付けた友人。今まで一度も口にしなかった離婚という言葉に夫は動揺し、深く反省します。「本当にごめんなさい、二度とこんなことはしない」と土下座をして謝ったのだそう。
それでも友人は夫のことが信用できないため、「今度ウソをついてお金を使ったら離婚します」と一筆書かせることに。それから友人の夫は、お小遣いの中でうまくやりくりするようになったそうです。
夫婦が仲良くやっていくためには信頼関係が大切。今回の友人の体験談を聞いて、身近な存在だからこそ、ウソをついたりごまかしたりせずに向き合うことが大切なのだと改めて感じました。
著者:川田真奈美/30代女性・人見知りしない元気いっぱいの女の子を育てる一児の30代ママ。初めての育児に戸惑いながらも、夫婦二人三脚で育児を楽しんでいる。
イラスト:マメ美
まとめ
お金の問題は、夫婦の信頼関係に大きな影響を与えるもの。一度失った信頼を取り戻すのは簡単ではありませんが、今回の体験談からは、家計の管理やお金の使い方について夫婦で話し合う大切さも感じられます。日ごろから金銭感覚をすり合わせておくことが、安心して暮らしていくための一歩になるのかもしれません。
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※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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