学歴を理由に距離を置く息子の妻
私にはひとり息子がおり、息子夫婦の間に生まれた孫を、何よりも大切に思っています。孫の6歳の誕生日が近づいたころ、私は息子の妻に連絡しました。
「もうすぐあの子の誕生日ね。プレゼントを贈りたいのだけれど、今は何に興味があるの?」
すると、息子の妻から返ってきたのは、思いも寄らない言葉でした。
「プレゼント代を現金でいただけますか? 正直、お義母さんの選ぶおもちゃは、うちの教育方針に合わないので」
好みの違いなら仕方がないと思いましたが、息子の妻はさらに続けました。
「中卒のお義母さんの考え方が、子どもに影響するのは避けたいんです」
学歴を理由に否定されたことはショックでしたが、それでも孫とは交流を続けたいと思った私は、「勝手に何かを与えたりはしないわ。あなたたちの考えも尊重するから、これからも孫に会わせてほしいの」と伝えました。
すると息子の妻は、しばらく考えた後、こう言いました。
「そこまで言うなら、今年の誕生日会はお義母さんの家でお願いできますか? ちょうど準備をどうしようか悩んでいたんです」
どうやら、自分で会場や料理を用意する負担を減らしたいという思いもあったようです。息子の妻からは、孫が好きな料理や飾り付け、米粉を使ったケーキなど、細かな希望を次々と伝えられました。
注文の多さには戸惑いましたが、希望通りに準備すれば、私が息子夫婦の教育方針を尊重するつもりだとわかってもらえるかもしれません。これをきっかけに関係を改善できればと思い、私は引き受けました。
誰も訪れなかった誕生日会
誕生日会の数日前から部屋の飾り付けを進め、前日には料理の下準備を始めました。当日も朝から台所に立ち、孫の好きな料理やケーキを作り、飾り付けも何とか息子の妻の要望通りに仕上げました。
ところが、肝心の息子たちは、時間を過ぎても現れません。
不安になった私は、息子の妻に「今日、うちで誕生日会をする約束だったわよね? まだ誰も来ていないけれど、何かあったの?」とメッセージを送りました。
しばらくして、返信が届きました。
「会場はレストランに変更しました。今日は私たち3人だけで祝います」
私は目を疑いました。
「変更したなんて聞いていないわ。料理もケーキも、全部用意して待っているのよ」
すると、息子の妻は謝るどころか、「人気のレストランがキャンセル待ちで予約できたので、そちらを優先しました。お義母さんに伝えると、またいろいろ言われそうだったので、連絡しませんでした」「それに、お義母さんの手料理を子どもに食べさせるのは、やっぱり抵抗があるので」と返してきました。
私は息子にも連絡しました。すると息子は、妻から「お義母さんが体調を崩したため、自宅での誕生日会は中止になった。代わりにレストランで祝おう」と聞かされていたことがわかりました。
息子は私に連絡しようとしたそうですが、妻から「今は寝ているみたいだから、連絡せず休ませてあげて」と言われ、いったん控えていたとのことでした。誕生日会の準備について妻と私が直接やりとりしていたため、その説明を信じてしまったようです。
明らかになったウソ
私が連絡した時点では、息子たちはレストランに到着したばかりで、まだ料理を注文していなかったそうです。事情を知った息子は、レストランでの食事を取りやめ、孫を連れて私の家へ来ました。息子は妻にも一緒に来て事情を説明するよう求めましたが、妻は「今日は行きたくない」と拒み、ひとりで帰宅したそうです。
私は用意していた料理を出し、孫の誕生日を祝いました。孫には大人同士の事情を聞かせず、その場では誕生日を穏やかに祝うことを心がけました。
孫が別室で遊んでいる間、私は息子に、これまで息子の妻から送られてきたメッセージを見せました。息子は、妻が私の学歴を理由に交流を制限していたことや、誕生日会について事実と異なる説明をしていたことを知り、大きなショックを受けていました。
息子は帰宅後、妻と話し合ったそうです。しかし妻は、最初のうちは「子どもの教育方針を守りたかった」「会場変更については後から説明するつもりだった」と、自分の言動を正当化していたそうです。
実は息子も以前から、妻が孫の勉強の進み具合に過度にこだわり、本人が嫌がっても学習を続けさせることに悩んでいたそうです。夫婦の話し合いでも、妻が息子の意見を「母親が中卒のあなたにはわからない」と退けることがあり、家庭内の溝はすでに深まっていました。
それまで積み重なっていた問題も含め、夫婦で何度も話し合ったものの、関係を修復することはできませんでした。その後、息子夫婦は別居し、それぞれが必要に応じて弁護士に相談しながら、離婚条件や孫の今後について話し合いました。数カ月にわたる話し合いの末、2人は離婚することで合意したそうです。
親権者の定めや、孫が主に暮らす場所、養育費、親子交流についても、生活環境をできるだけ変えないことを優先して話し合ったそうです。
私は息子に頼まれたときだけ、食事や送迎などを手伝っています。孫にとって、父親も母親も大切な存在であることに変わりはありません。だからこそ、孫の前で母親を悪く言わないよう、今も気を付けています。
孫の気持ちを最優先に
あの日、誰も来ない誕生日会のために並べた料理を見たときは、悔しさと悲しさで胸がいっぱいになりました。
振り返ると私は、孫に会いたい一心で、息子の妻からの理不尽な言葉や要求まで受け入れようとしていたのだと思います。しかし、相手に合わせ続けることと、互いを尊重することは違います。
今回の出来事をきっかけに、息子も家庭の中で起きていた問題と向き合うことになりました。決して喜ばしい結末ではありませんが、問題を曖昧なままにせず、それぞれが今後の生活を考える転機にはなったのだと思います。
現在は、孫の気持ちを最優先にしながら成長を見守っています。人の価値は学歴ではなく、約束を守り、相手を尊重する姿勢に表れるものだと、今回の出来事を通して改めて感じました。
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孫に会いたいという主人公の気持ちにつけ込み、学歴を理由に見下した上、誕生日会について家族それぞれに異なる説明をしていた息子の妻。今回の件だけでなく、家庭内で積み重なっていた問題が明らかになり、息子夫婦は今後の関係を見直すことになりました。そんな中でも、主人公が孫の前では母親を悪く言わず、子どもの気持ちを最優先にしている姿が印象に残ります。人の価値を決めるのは学歴ではなく、約束を守り、相手を尊重する姿勢なのだと改めて感じさせられる出来事です。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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