生活費を使い込む夫からの暴言
生後半年が過ぎるころには、表情豊かになった双子のお世話に幸せを感じる瞬間も増えていました。しかし夫は、「泣き声がうるさい」「抱っこすると重い」と文句ばかり。しまいには「家では気が休まらない」と言って、毎晩のように飲み歩くようになりました。
決して高収入ではない夫が毎晩飲み歩けば、あっという間に生活費は底をつきます。家計が苦しいとやんわり注意しても、「自分で稼いだ金なんだから、どう使おうと俺の勝手だろ」と開き直る始末。
さらに「金がないならお前が働きに出ろ」とまで言い出しました。毎日睡眠を削って育児に追われている私に、外で働く余裕などあるはずがありません。一番近くで見ているはずなのに、まったく理解しようとしない夫に絶望しました。
離婚宣告と夫の余裕
このままでは子どもたちを守れないと悟った私は、ついに離婚を前提とした話し合いの席を設けました。家事育児への協力と出費の見直しを求め、「同意できないなら離婚する」と告げたのです。
夫は一瞬戸惑ったものの、すぐにニヤニヤと笑い出し、「俺は別にいいけど、お前は子持ちで再婚なんて大変だぞ」と勝ち誇ったように言いました。親権を取り合う気すらなく、彼にとって子どもはその程度の存在だったのだと呆れ果てました。
その後、義両親も交えて話し合いを進めましたが、彼らも完全に夫の味方でした。「専業主婦のくせに、育児ごときで息子を追い詰めるなんて」と私を責め立てたのです。ただ、「可愛い孫には会いたいから、週に1回は面会日を作りなさい」と自分勝手な要求をしてきました。夫は「週1回も俺が面倒見るの?」と不満そうでしたが、義両親が「私たちが遊んであげるから大丈夫よ」と甘やかしたため、親権は私が持つことになり、毎月の養育費と、週に1回、義両親も同席したうえで子どもたちと交流することを取り決め、離婚しました。
面会日で見事に玉砕した元夫
無事に離婚が成立して迎えた、最初の面会日。私は約束通り、元夫と義両親が待つ場所へ子どもたちを預けに行きました。ところが、私がその場を離れてからわずか1時間後。私のスマホに元夫から半泣きの声で電話がかかってきたのです。
「おい、ウンチ漏れてるんだけど! オムツってどうやって替えるんだよ!?」
電話の奥からは、双子の凄まじい泣き声が響いています。「育児なんて暇だろ」と豪語していた男の呆れたSOSでした。私は「お義母さんたちもいるんでしょ?自分たちでなんとかしてね」と冷たく言い放ち、一方的に電話を切りました。
夕方、子どもたちを迎えに行くと、そこには髪を振り乱してグッタリと果てている元夫の姿がありました。義両親も久しぶりの赤ちゃん、それも双子の世話に悪戦苦闘。結局3人がかりでもてんやわんやになったそう。たった数時間のワンオペ育児で完全にボロボロになった息子の姿を見て、義両親も言葉を失っていました。「育児ごときで」と私を見下していたものの、いざ息子が一人になると、オムツひとつ満足に替えられないほどの「完璧なポンコツ」だったという現実をまざまざと見せつけられたのです。
「今まで何でも甘やかして育ててきたせいで、この子は一人では何もできない人間のままだった……」
「こんな生活能力のない男じゃ、再婚なんてできるはずがない。一生、私たちがこの子の面倒を見続けなきゃいけないのか……?」
自分たちの教育の失敗と、取り返しのつかない絶望的な未来を悟り、義両親は顔面蒼白になって震えていました。
復縁の懇願とそれぞれの末路
その後も面会のたびに双子の世話に悪戦苦闘していた元夫。そして5回目の面会日、ついに私に頭を下げてきました。夫はようやく育児の過酷さを身をもって理解したようで、義両親とともに深く頭を下げてきました。「育児がこんなに大変だなんて知らなかった。心を入れ替えるから、もう一度復縁してくれないか?」と懇願されたのです。
しかし、一番つらかった産後に受けた仕打ちを、私はどうしても忘れることができませんでした。一番辛い時期に私を見捨てた夫や義両親を許す気など微塵もなく、私はキッパリと復縁を断りました。その後、話し合いの末、面会は月1回に変更しました。
その後の元夫の生活は、打って変わって悲惨なもののようで、決して高くはない給料から双子二人分の多額の養育費が毎月引き落とされるため、手元に残るお金はごくわずか。あれほど好き勝手に通っていた飲み歩きなど到底できるはずもなく、毎日安いコンビニ弁当をすすりながらカツカツの生活を送る羽目になったと聞いています。
一方で私は実家のサポートを得ながら、子育てに理解のある職場で正社員として再就職を果たしました。そこで優しく思いやりのある男性と出会い、休日は可愛い双子たちとその男性と一緒に公園へ行ったり、実家でゆっくり食事をしたりと、大きなストレスもなく心穏やかな毎日を送っています。手のかかる「大きな長男」と口出しばかりの義両親の機嫌を伺う必要がなくなり、心身ともに本当に身軽になれたのです。
◇ ◇ ◇
想像を絶する双子育児に追われる中、寄り添うどころか暴言を吐き、生活費まで使い込んで飲み歩いた夫。一番頼りたい時期に裏切られ、孤独の中で必死に耐えてきた主人公の辛さを思うと胸が締め付けられますね。
これからは本当に信頼できる人たちと共に、笑顔あふれる心穏やかな日常を大切に歩んでいきたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。