迷惑な義姉親子
小学3年生になる甥は、お昼ごはんを作って出すと「おいしくない」と言って出前を要求し、まるで自分の家のように冷蔵庫を開けてジュースやお菓子を勝手に飲み食いします。
ソファの上で飛び跳ねるだけでなく、お菓子を片手に家の中をうろうろするので、ベッドにクッキーの食べかすが落ちていたこともありました。甥が来たあとは、決まって家の中が散らかってしまいます。
義姉は自分の用事を優先し、甥を預かって面倒を見ても、きちんとお礼を言われたことは一度もありません。「身内なんだから助け合うのが当然でしょ」という態度なのです。夫は毎回私に謝り、義姉にも注意してくれますが、「子育てが大変なんだから少しは大目に見てよ」と言い返されるだけで、まったく効き目がありません。
仏壇に興味を持った甥は…
そんなとき、突然私の姉から連絡が入りました。実家がリフォーム工事をすることになったそうで、工事をしている間仏壇を預かってほしいというのです。仮住まいのアパートには置く場所がないという事情もあり、私は実家の仏壇をしばらく預かることを了承しました。
姉が車で仏壇を運んできた日の午後、またしてもアポなしでわが家へやってきた義姉親子。甥は、見慣れない仏壇を見つけて興味津々の様子です。私と姉が「ご先祖様を大切にお祀りするものだから、いたずらしないでね」と説明し、触らないよう注意すると、義姉は「今どきご先祖様が見守ってくれるなんて、バカバカしい」と鼻で笑いました。
義姉の言葉を聞いた甥は「なんだ、ただの箱じゃん! うそつき~!」と言い、仏壇の周りでおもちゃを振り回し始め、あろうことかペンで仏壇の扉に落書きをしてしまったのです。
慌ててペンを取り上げてきつく叱ると、義姉は「子どものしたことなんだから、そんなに怒らなくてもいいじゃない」と不満げな表情を浮かべました。私はいら立ちがピークに達していましたが、姉は静かに笑いながら「許してあげましょうよ。罰当たりなことをすれば、それ相応の報いがあるものよ」と呟いていました。
甥が使ったのは水性ペンだったため、幸い落書きはほとんど目立たなくなりました。それでも私は、簡単には許せない気持ちでいっぱいでした。
因果応報
姉が言っていた言葉の意味を理解したのは、それから数週間後のこと。義姉親子の周囲で、ちょっとした不運が続くようになったのです。
義姉は彼氏に浮気され、車を当て逃げされ、職場の閉店に伴い職を失ったそう。甥も体育の授業で骨折し、頑張っていたサッカーチームでもレギュラー落ち……。じゃんけんに負けて、なりたかった学級委員も逃したようです。
「最近嫌なことばかり続く」と落ち込んでいた甥は、姉の言葉を思い出したのか、急に怖くなったようです。ある日、わが家にやってくると、「この前はごめんなさい」と素直に謝りました。そして、仏壇に向かって手を合わせ、しっかり反省した様子を見せたのです。
それ以降、甥は家の中を走り回ることが減り、わがままを言うことも減りました。どうやら、不運な出来事も落ち着いたようです。しかし、問題は義姉でした。一連の出来事を「ただの偶然よ」と言って笑い飛ばし、謝るそぶりも見せません。甥には正しい大人の振る舞いを見せてほしいのですが、彼女の態度は相変わらずでした。
「罰が当たる」は本当?
義姉に訪れた不運は、さらに続きました。なんと、元夫から「子どもの親権変更の調停を申し立てたい」と連絡があったというのです。義姉は仕事を失い収入が不安定になっており、以前から近所や同級生の保護者とのトラブルも絶えなかったため、元夫側が子どもの生活環境を心配して動き出したようでした。
「このままでは親権を元夫に取られてしまうかもしれない」と焦った義姉。ここまできてようやく、これまでの自分の無責任な振る舞いを自覚したのか、私や私の家族に「今までの無礼を許してほしい」と謝罪してきました。そして、しっかり仏壇に手を合わせるようになったのです。
義姉に降りかかった出来事が、本当にご先祖様からの罰だったのかは誰にもわかりません。今さら態度を改めた義姉が今後どうなるかは、これからの彼女の行動次第でしょう。私としては、甥が落ち着いた環境で元気に育ってくれることが一番の願いです。
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大人の何気ない言動を、子どもは想像以上によく見ているものです。親が人の家のものや大切にしているものを軽く扱えば、子どもも同じように受け止めてしまうことがあるかもしれません。
たとえ価値観が違っても、相手が大切にしているものを傷つけない姿勢は忘れずにいたいもの。子どもに誠実な振る舞いを伝えるためにも、まずは大人が礼儀や思いやりを行動で示していきたいですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。