最近では帰宅時間を尋ねただけであからさまに不機嫌になり、「結婚して3年も経てば、それくらいわかるだろ?」と言い放つ始末。夫の帰宅に合わせて食事の準備をしようとしても、「頼んでいないのに勝手にやっていること」だと一蹴されてしまいます。
さらに、これまでは無頓着だった私の美容にまで口を出すようになり、「手抜きしすぎだからもっときれいにしたほうがいい」とバカにしてくるようになりました。挙句の果てには「刺激が足りないんじゃない?」と言って、レンタル彼氏の利用まですすめることも……。
あまりにも不自然な言動の数々に、「何か隠し事があるのでは……」と不信感が募っていました。
1本の電話で事態は動き始めて…?
夫の変化に戸惑いながら過ごしていたある日のこと。クリーニングに出すために夫のスーツのポケットをチェックしていたところ、女性ブランドの領収書を見つけました。金額は、なんと10万円です。
さすがに黙っていられず夫を問い詰めると、「取引先の人に買った」とのこと。しかも個人的なプレゼントのため、経費では落ちないと言います。そんなことあり得るのでしょうか……。
「私にはそんなもの買ってくれたことないのに……」と思わず呟くと、「俺に冷たくされたくなかったら、自分の外見をどうにかしろ」と言い返されてしまいました。
夫は浮気しているに違いありません。しかし相手にはまったく心当たりがありません。一体どうすればいいのかと頭を抱えていたそのとき、1本の電話がかかってきました。
直感的に出たほうがいい気がして応答してみると、相手は聞き覚えのない名前を名乗りました。しかし話を聞いていくうちに、思いがけない人物からの連絡だとわかったのです。
「一度、お会いして詳しいお話を聞いてもいいですか?」私はそう伝え、さっそく週末にその人物と会う約束を取り付けました。
私が浮気している証拠写真!?
1週間後――。仕事から帰ると、珍しく先に帰宅していた夫が自信満々の表情で「お前の浮気現場は押さえた! 写真があるから覚悟しとけよ」と言いました。
どうやら夫は自分が不倫している手前、私に落ち度を作って少しでも優位に離婚を進めようと、密かに私の行動を見張っていたようです。
しかし、夫が何のことを言っているのか、私はすぐにわかりました。
「その人、誰だと思う?」私の思いがけない返答に、夫は戸惑った表情を見せます。
私が会っていたのは、夫の不倫相手の旦那さんです。なんと夫の不倫相手も既婚者。俗に言うW不倫でした。連絡をもらい、直接会って話を聞いてきたのだと教えてあげました。
相手の旦那さんは私よりも先に2人の関係に気付いており、探偵や弁護士を雇って証拠集めや慰謝料請求の手続きを進めていました。先日の面会は、その情報を共有してもらうためのものだったのです。
手元にある証拠の一部を見せながら説明すると、夫は途端にオロオロし始めました。
本当はもっとしかるべき場を設けるつもりでしたが、こうなった以上、早めに対処したほうがいいと判断した私。その場で相手の旦那さんに電話をかけ、スピーカーモードにして夫と直接話してもらうことにしました。
大きすぎた不倫の代償
「ちょっと魔が差しただけで……許してください……」
夫は「本気ではなかった」などと言い訳を並べながら、半ベソ状態です。
実は、夫の不倫相手の旦那さんは海外を飛び回るエリート商社マン。タワマンの上層階に住み、高級車も所有している人物でした。あろうことか夫は、旦那さんの不在中、そのタワマンに自分の家かのように出入りし、高級車まで乗り回していたのです。
しかも夫は高級車を傷つけてしまっており、その様子がドライブレコーダーにしっかり残っていたため、慰謝料のほかに修理費用も要求されました。
相手の旦那さんが最初に連絡をくれたのは、「もし奥さんに夫とやり直す気があるなら金銭的負担が大きくなる」と、事前に相談することが目的でした。しかし、私はすでに離婚を決意していたため、「遠慮なくきっちり請求してください」と伝えてあります。
自分では到底支払えない金額だと理解したようで、真っ青になる夫——。電話を切った直後、私は夫に離婚を言い渡し、記入済みの離婚届を突きつけてそのまま実家へ戻りました。
その後、弁護士を交えて話し合いを進め、私と夫の離婚は無事に成立。自分のことしか考えていなかった夫とは、こうして正式に別れることができました。今ごろ、慰謝料や車の修理代をせっせと払っていることでしょう。
◇ ◇ ◇
パートナーに対して不満や不信感を抱いたとしても、相手をはめたり陥れたりするような行為で解決しようとするのは、あまりに誠意がないのではないでしょうか。
夫婦である以上、お互いに誠実であり続け、問題があるなら正面から向き合って話し合う姿勢が欠かせません。相手の言い分にも耳を傾け、どこまでも真っ直ぐに向き合っていきたいですね。
【取材時期:2026年7月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。