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社長の息子「逆らうならクビ」嘘で私を左遷に追い込む→私「辞めます♪」退職日に現れた人物に形勢逆転

私は中堅のシステム開発会社に勤めて10年になる、ごく普通の会社員です。私の仕事は、お客様が業務で使うシステムを作るための進行管理役をしていました。
私生活では、結婚して3年になる妻と二人暮らしをしていて、休日の楽しみは、妻と一緒に近所のスーパーへ買い出しに行き、新しいレシピの料理を一緒に作ること。派手さはありませんが、穏やかで笑顔の絶えない毎日を送っていました。

利益優先で顧客を蔑ろにする次期社長の横暴

仕事においても、決して目立つタイプではありませんが、お客様が日々の業務を少しでも楽にこなせるよう、現場の声を第一に考え、コツコツと使いやすいシステムを作ることに大きなやりがいを感じています。現在担当しているのは、長年お付き合いのある大切な顧客企業の、大規模なシステムリニューアルという重要なプロジェクト。メンバーと力を合わせ、あと少しで完成というところまでこぎつけていました。「これが無事に納品できたら、お疲れ様会も兼ねて温泉旅行にでも行こうか」と、妻と楽しみに話す、そんな平和な日々がずっと続くと思っていました。

しかし、その穏やかな日常は突然崩れ去ることになります。ある日、社長の息子が、私の部署の責任者として配属されてきたのです。
彼は現場での実務経験が全くないにもかかわらず、着任初日から非常に高圧的な態度をとっていました。会議室の椅子にふんぞり返り「うちの部署は利益率が低すぎる。やり方が古臭いからだ」と、現場が積み重ねてきた努力を鼻で笑うような言葉を投げかけてきたのです。

 

そして、信じられない指示を出してきました。私が担当している進行中のプロジェクトについて「これからはコストを徹底的に下げる。今お願いしている業者を切って、一番安い下請け会社にすべての作業を任せろ」
なんと、これまでプロジェクトを支えてくれていた実績のある業者を切り、これまでの経緯を何も知らない安価な業者に切り替えろというのです。


システムの根幹を作る大切な作業を全く状況を把握していない別の安い業者に変更する。それがどれほど危険なことか、現場の人間なら誰でもわかります。品質が著しく下がるのは目に見えており、約束の納期にも絶対に間に合いません。何より、これまで私たちを信頼して大切なシステムを任せてくださったお客様を裏切ることになってしまいます。
「どうすればお客様にご迷惑をかけずに済むのか……」
毎晩遅くまで悩み、頭を抱える日々が続きました。会社の方針に従うべきか、それともお客様との信頼を守るべきか。眠れない夜を過ごしながら、心の中で激しい葛藤が渦巻いていました。

 

息子が吹き込んだ「有る事無い事」と、決別への決意

私は意を決して、現状のスケジュールや、安い業者に急遽変更した場合のリスクを詳細な資料にまとめました。システムに致命的な不具合が発生する確率や、スケジュールが大幅に遅れる危険性を客観的なデータとして可視化し、社長の息子に提出して説得を試みたのです。

 

「このまま変更を強行すれば、システムは確実に破綻します。お客様の業務を止めてしまうことになりかねません」


しかし、私の必死の訴えに対し、息子は資料を机に叩きつけました。
「俺のやり方にケチをつける気か!俺に逆らうならお前クビにするぞ」


彼は顔を真っ赤にして逆上し、そう言い放ちました。もちろん、ただの部署長にすぎない彼に正当な解雇権限などありません。私は冷静に「あなた個人の一存で解雇を決めることはできないはずです」と反論し、その場を後にしました。


ところが数日後、事態は最悪の方向に動きます。自分の思い通りにならない私を疎ましく思った息子は、社長である父親に「彼が特定の業者と癒着して不当にコストを釣り上げている」「私の指示を無視してプロジェクトの進行を故意に妨害している」などと、有る事無い事を吹き込んでいたのです。


私への事実確認やヒアリングすら一切行われず、息子の虚言を鵜呑みにした社長から、私宛に正式な人事異動の辞令が下されました。異動先は、システム開発とは全く無関係の「社内備品管理室」。事実上の厄介払いとしての左遷でした。


長年尽くしてきた社員の実績や信用よりも、身内のくだらない嘘を信じる経営陣。その腐りきった同族企業の体質を目の当たりにし、私の中で張り詰めていた糸がプツンと切れました。
重い足取りで家に帰り、リビングで待っていた妻にすべてを打ち明けました。悔しさと情けなさで俯く私に、妻は温かいお茶を淹れてくれ、力強く頷いてくれました。


「そんな会社、こっちから見切りをつけて正解だよ。お客さんのことを一番に考えて頑張ってきたあなたの実力なら、どこに行っても絶対に通用する。胸を張って辞めてきなよ!」


その言葉に、胸の奥でつかえていたものがスッと溶けていくのを感じました。嘘にまみれたこんな会社にしがみつく必要はない。私は自らの意思で、この理不尽な環境から抜け出すことを決断し、翌日、息子のデスクに「退職届」を叩きつけました。

 

会社を去る日に待っていた、思いがけない救世主

有給を消化し終えた、会社での最終日。私物を詰めた段ボール箱を抱え、静かにオフィスを後にしました。長年通い詰めたビルを見上げると、不思議と悔しさよりも、肩の荷が下りたような清々しい気持ちがありました。
ビルの外に出たその時です。目の前に一台の高級車が静かに停まりました。後部座席のドアが開き、降りてきた女性を見て、私は思わず息を呑みました。

 

彼女は、業界内で飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長している、大手ライバル会社の社長だったのです。卓越した経営手腕と、美しい容姿で業界誌にもよく取り上げられている有名な方でした。
驚いて立ち尽くす私に、彼女はニッコリと華やかな笑顔を向け、こう声をかけてきました。


「エース社員がフリーになったと聞いて♡」


全く状況が飲み込めない私に、彼女は言葉を続けます。実は以前、彼女の会社と合同で行ったプロジェクトがあり、その際に私の正確で丁寧な進行管理を見て、ずっと自社に引き抜きたいと考えてくれていたそうなのです。退職が決まった際、以前合同プロジェクトでお世話になった彼女にも、これまでのお礼を兼ねて退職の挨拶を送っていました。すると彼女から「最終出社日はいつですか?」と尋ねられたのですが、そのときは特に深く考えず答えていました。


「あなたの堅実で誠実な仕事ぶり、うちの新しいプロジェクトで存分に発揮してくれないかしら?」


破格の待遇と、何よりも私の仕事の姿勢を真っ直ぐに評価してくれたその言葉に、胸が熱くなりました。どうやら退職日を尋ねてきたのは、このためだったようです。ちょうどその時、昼食から戻ってきた社長の息子が、私たちのすぐそばを通りかかりました。業界の有名人であるライバル会社の社長が、自分が嘘をついて左遷に追い込み退職させたばかりの私を、直々に迎えに来ている光景を目の当たりにし、彼は目を丸くして足を止めました。


「どうしてあなたが…?」


彼は状況が理解できず、青ざめた顔で立ち尽くしています。私は彼に一瞥もくれず、ただ静かに一礼すると、ライバル会社の社長に案内されるまま、車へと乗り込みました。車の窓越しに見えた彼の狼狽する姿に、これまでの鬱憤がすべて晴れていくような、最高の爽快感を感じました。

 

誠実な仕事が導いた新しい未来と、身から出た錆

その後、私はその女性の会社に転職を果たしました。新しい職場では正当な評価と十分な裁量を与えられ、優秀なチームメンバーとともに、やりがいのある大規模なシステム開発に充実した日々を送っています。

 

一方、風の噂で聞いた元会社の状況は凄惨なものでした。息子の指示で強引に安い業者へ変更されたあのプロジェクトは、案の定、深刻なエラーが続出。全く機能しないシステムが納品されかけ、顧客の怒りを買い、結果として契約は打ち切りになったようです。会社は多額の損害を被り、業界内での信用は地に落ちました。


その大失態により、息子の嘘も露呈し、次期社長就任の話は完全に白紙となりました。会社を危機に陥れた責任を問われ、彼は現在、私が左遷されそうになったあの備品管理室で、一人で一日中書類の整理をしているそうです。


週末、私は妻と一緒に、以前から約束していた温泉旅館の部屋でくつろいでいました。窓から見える美しい景色を眺めながら、妻が淹れてくれたお茶を飲みます。
「一時はどうなるかと思ったけど、自分の信念を曲げなくて本当によかったね」
妻の言葉に、私は深く頷きました。理不尽な思いもしましたが、お客様を裏切らないという自分の信念を貫き、誠実に仕事に向き合ってきて本当によかった。これからの新しい人生に、希望の光が満ち溢れているのを感じています。
 

◇ ◇ ◇

理不尽な状況や悪意にさらされたとき、心が折れそうになることもあるでしょう。ただ自分を大切にしてくれる仲間や、仕事の姿勢を正しく評価してくれる場所へ一歩踏み出す勇気が、きっと新しい未来を切り拓く力になるのではないでしょうか。


これからは自分を信じてくれる大切な人たちと共に、笑顔あふれる穏やかな毎日をしっかりと歩んでいきたいですね。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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