※発達障害とは、脳の働きが関係する障害で、自閉症を含む広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害などいくつかの障害が同時に現れることがあります。年齢や生活環境などによっても症状は様々です。近年「発達障害」は、医学的には「神経発達症」と呼ばれつつありますが、ここでは一般的に広く使われている「発達障害」という言葉を用いています。
この事態に、サエコさんは医療機関を探しますが、夫はますます強く拒絶。しかし、自分の過去の行動に不安を募らせ、最近笑顔が減った姫子ちゃんが気がかりなサエコさんは、受診に前向きです。ところが、姫子ちゃんがうれし涙を流す横で苦い顔をしていた夫は、その夜、サエコさんの健康保険証を隠してしまいました。
受診当日、保険証がないサエコさんを見て夫は病院へ連絡。「費用が高額になる」と知り、受診はキャンセルすることに。諦めない姫子ちゃんと、「お母さんを障害者にしたいのか」と夫が対立し、サエコさんは困惑します。
同僚・茂木さんに相談すると、診察の金額に疑問があると気づき、サエコさんは夫の言動に疑いを持ち始め、「発達障害への偏見があって怖いのかも」とアドバイスを受けます。サエコさんが夫と話し合うことを決意する中、引き出しから飛び出しているアルバムを見つけ、姫子ちゃんと開くと、写真の裏から失くしたはずの保険証を発見。何かを確信するサエコさんを見て、姫子ちゃんは「何も見てないよ」と写真を元に戻し、何事もなかったかのように振る舞います。そんな姫子ちゃんのやさしさに心を動かされたサエコさんは、「パパとちゃんと話す」と決意を強めました。一方、夫の反応を心配した姫子ちゃんは「受診してから結果を報告するほうがいい」と提案しますが、サエコさんの決意は揺らがないのでした。
最後まで話を聞けない夫













あらためて家族でテーブルを囲み、「すごく大事な話」と切り出すサエコさん。そして、「病院に行きたい」と伝え、「発達障害かをみてもらうことは、自分の性格や行動を知ることだから」と説明します。ところが、夫は「何回その話をされても考えは変わらない」と拒絶。サエコさんの思いは届かないのでした。
自分の状況を知るために受診したいと、自分の思いを伝えたサエコさん。しかし夫が受診を拒むのは、サエコさんを心配しているからではなく、「妻が発達障害かもしれない」ということを夫自身が認めたくなかったからなのです。
発達障害があることは、決して悪いことではありません。自分の特性や困りごとの理由を知ることで、自分に合った対処法を見つけたり、周囲の理解や必要な支援につながったりすることもあります。
本人が自分自身について知りたい、困りごとを改善したいと考えているのなら、家族の「認めたくない」という気持ちだけでその機会を奪うのではなく、まずは本人の思いを尊重することが大切ではないでしょうか。
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