父が倒れ、本格的な介護が必要に
あるとき、父が脳梗塞(のうこうそく)で倒れ、要介護状態になりました。これから本格的な介護が必要になるとわかり、私たちきょうだいは今後について話し合うことになりました。
私は、兄たちと介護の方針や費用の負担について相談し、それぞれができることを協力していくものだと思っていました。父が倒れるまでは何かと助け合ってきたため、このときも3人で支えていけると信じていたのです。
「実家の近くに住んでいるし、女だから」
ところが、最初の親族会議で、兄たちは介護に関われない理由を次々に口にしました。長男は「仕事が忙しくて家を空けられない」、次男は「妻の親の面倒も見なくてはならない」と言います。
そして最終的には、「お前は実家の近くに住んでいるし、女だから」と言われ、私ひとりに父の介護を任せようとしたのです。
あまりにも一方的な言葉に、私は頭が真っ白になりました。仲が良いと思っていた家族が、介護にかかる手間やお金を前にして、自分の負担を避けようとしているように見えたことがつらく、一時は人間不信になりかけました。
専門家を交えて役割と費用を整理
それでも、感情的に言い争っているだけでは状況は変わりません。私はケアマネジャーや行政の相談窓口に相談し、父が利用できる介護サービスについて検討しました。専門家の力を借りながら、利用できるサービスをできる限り組み合わせ、私だけに介護の負担が集中しない方法を考えました。
さらに、兄たちに対しては、介護に直接関わらない分、毎月一定の費用を負担することを記した書面を提示しました。
第三者を交えて介護に必要な費用や、それぞれが担う役割を具体的に整理したことで、兄たちも最終的には費用の分担を受け入れました。その結果、私ひとりがすべてを背負う事態は避けることができました。現在は、外部のサポートを活用しながら、以前よりも落ち着いて父の介護と向き合えています。
まとめ
今回の経験を通して、どれほど仲の良い家族であっても、介護やお金が関わると、それまでと同じ関係ではいられなくなることがあると知りました。身内だけで話し合おうとせず、早い段階でケアマネジャーや行政の窓口に相談し、役割や費用負担を具体的に決めたことが、私自身の生活と心を守ることにつながったと感じています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:山田美穂/50代女性・主婦
イラスト:おんたま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
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