赤ちゃんは帝王切開で誕生し、目を覚ましたときには母になっていたみなさん。医師から、出産時に「くも膜下出血」を起こし、その影響で右目を失明したと告げられます。さらに、記憶力や判断力などに障害が残る「高次脳機能障害」と診断されました。
リハビリを経て退院したものの、慣れない育児と障害による不自由さから自分を責めるように。精神科では「うつ状態」と診断され、「消えたい」と思うほど追い詰められたみなさんは、遠方の実家を頼ることにしました。
その後、夫や両親に支えられ、少しずつ子育てに向き合えるように。そんなある日、夫から「保育園に空きが出たから、また一緒に暮らさないか」と提案され……。
久しぶりの料理教室へ






「久しぶりのマンションだ」
自宅に戻ったみなさんは、改めて家事や育児に向き合おうと決意します。集中力が続かず、家事をつらく感じることもありましたが、焦らず自分のペースで取り組んでいくことに。
週末には、妊娠前に通っていた料理教室にも足を運んでみました。しかし、以前のように楽しむことはできず、無理をせず家でゆっくり過ごそうと思い直すのでした。
◇ ◇ ◇
高次脳機能障害は、くも膜下出血などによって脳がダメージを受けることで、記憶力や注意力、物事を計画して進める力などに影響が生じる状態です。症状は人によって異なり、外見からはわかりにくいこともあります。
突然の病気や、その後に残る症状を受け止めるには、時間がかかることもあるかもしれません。つらいときはひとりで抱え込まず、医療スタッフや家族など周囲の力を借りながら、その日の体調や症状に合わせて過ごし方を工夫することも大切です。無理のない範囲で自分なりの楽しみを見つけながら、少しずつ向き合っていけるといいですね。
監修:天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)
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