関係を壊したくないけれど…
先輩とは、共通の友人たちを交えてよく出かけていました。2人きりで会うような関係ではありませんでしたが、少し話せただけでもうれしくなるほど、私は先輩のことが大好きでした。
そんな中、私が留学先へ出発する日が少しずつ近づいてきました。
「このまま何も言わずに離れたら、きっと後悔する」
そう思う一方で、気持ちを伝えたことで今までの関係が変わってしまうのも怖く、なかなか決心できませんでした。
それでも、留学前に自分の気持ちだけは伝えておきたいと思い、思い切って告白することにしました。ただ、面と向かうとうまく言葉にできる自信がなかったため、手紙に書くことにしたのです。
ありのままの思いをつづり、緊張しながら先輩に渡しました。返事を求めたつもりはありませんでしたが、先輩が手紙をどう受け止めたのかはやはり気になり、落ち着かない時間を過ごしました。
そして数時間後、先輩からメッセージが届いたのです。
返ってきたのは、たったひと言
先輩からのメッセージの内容は……。
「手紙読んだよ、ありがとう」
たったひと言でした。少し寂しい気持ちもありましたが、私はどこか納得していました。
先輩は以前から、私の留学を応援してくれていました。返事は短いものでしたが、私の気持ちを受け止めたうえで、私を気づかって送り出そうとしてくれているように感じたのです。
それ以上、先輩から何かを言われることはありませんでした。
そして迎えた出国当日。いつも遊んでいた仲間たちが見送りに来てくれ、その中には先輩の姿もありました。
ふと見ると、先輩はみんなから少し離れたところに立っていました。その表情は、どこか泣いているようにも見えて……。私は胸がいっぱいになりながらも、最後は笑顔で、「行ってきます!」と伝え、日本を離れたのでした。
その先輩は、今の夫です。帰国後もそれぞれ自分の目標に向かって過ごしながら、励まし合う関係が続き、やがて交際することになりました。あのとき私の気持ちを受け止め、留学へ送り出してくれた彼。あのとき恋は終わったと思っていたので、こんな未来が待っているとは思っていませんでした。今では一番近くで、私のやりたいことを応援してくれています。
著者:所洋子/40代女性・結婚13年目の主婦です。夫婦2人、割と仲良く暮らしています。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)
※AI生成画像を使用しています
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