実家近くのアパートに引っ越した茜さんでしたが、やはり事前に言われたとおり夫は仕事が忙しく、会いに来てくれることはおろか、LINEの返信や電話などの連絡もほとんどなく、ひとりでの生活に少し不安を抱きます。
ただ、返信が遅いのはいつものこと……と、あまり気にしないようにして、いつも通りの生活を送っていました。
そして、妊婦健診へ出かけ、エコー検査をしてもらう茜さん。いつもより長いような? と思っていると、「う~ん……羊水が多いですね……」と思いもよらぬ報告が。
「え……」
中々終わらないエコー検査に、茜さんの頭の中は不安でいっぱいになってしまったのでした。
「羊水が多い」という医師の言葉に…






「まぁ……今のところは大丈夫だと思うのですが」
「一度、大学病院で見てもらいましょうか」
羊水が多いことについて、医師はていねいに説明してくれました。そして、エコーの性能がよい大学病院をすすめてくれたのです。
いつもより検査に時間がかかり、羊水が多いと言われ戸惑った茜さんでしたが、「でも……今のところ赤ちゃんも元気だったし、大丈夫だよね」と、このときはそれほど不安には感じていませんでした。しかし、出産後に異常が見つかり、赤ちゃんは手術を受けることになったのでした。
◇ ◇ ◇
今回指摘された「羊水が多い」という状態は、赤ちゃんの周りにある羊水の量が通常より多くなっている状態のことです。羊水は赤ちゃんが飲み込んで吸収し、尿として排出されることで量が調整されているため、赤ちゃんの飲み込む機能や消化管の異常のサインとなることもあります。ただし、原因が特定できないケースも多く、必ずしも赤ちゃんに異常があるわけではありません。また、お母さんの糖尿病や胎盤血管腫などが原因の場合もあります。今回のように、より精度の高い検査ができる大学病院での検査をすすめられることもあります。
妊娠中に気になることを指摘されると、不安が大きくなってしまいがちですよね。そんなとき、医師からていねいな説明を受けることで、少し気持ちが落ち着くこともあります。不安を感じたときは専門家にしっかり相談しながら、茜さんのように「赤ちゃんは元気だったし大丈夫」と前向きに受け止める気持ちも、妊娠中を穏やかに過ごすうえで大切なことかもしれませんね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:関根直子(助産師)
著者:いもやまようみん
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