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「100万円くらい…?」通路をきれいに直して喜ぶ認知症の祖母。数日後に様子が一変したワケ【体験談】

80歳目前で夫に先立たれ、独居生活となった祖母。昔ながらの近所付き合いが残る地域で、数軒先に住む面倒見の良い方やヘルパー、隣の市に住む母の力を借りて、自宅で生活していました。その生活の中で起こった、印象的な出来事です。

玄関前の通路を直すことに

祖父母宅は、駐車場から玄関まで大きな飛び石が道のように敷かれていました。その飛び石の通路の脇には、びっしりと植木があり、車椅子1台がやっと通れるほどの幅です。石と石の間には20cmほどの隙間があり、その下には砂利が敷かれていました。祖母は膝が悪く、左半身にまひがあるため、デイケアの際は車椅子で移動していました。

 

しかし、飛び石があるため、かなり通行が難しかったのです。車椅子では乗り越えられない石がいくつかあり、どうしても車輪の片方を石に乗り上げないと通れなかったのですが、道幅が狭すぎて片方の車輪を石に乗り上げると、もう片方の車輪が植木に当たってしまったり、飛び石の間の砂利が邪魔になり、そもそも進みにくかったりと、送迎の方もかなり苦労されているようでした。

 

そのため、祖母も交えて話し合い、通路を直すことにしました。いつも家のことをお願いしている地元の方に相談してみたところ、とんとん拍子に話が進み、あっという間に工事が始まりました。工事は、もともとあった飛び石や砂利を撤去し、空いたスペースに平らな石を敷き詰めるというもの。しかも、たまたま近所のお宅を解体する際に、玄関に使われていた石を格安で譲っていただけることになり、工事費も当初予定していたよりもずっと安く上がりました。

 

通路はきれいになったものの

でき上がってみると、フラットになった通路はとても歩きやすく、また、車椅子でもスムーズに通れます。狭いかなと思っていた幅も、平らになったことで狭さがあまり気にならなくなりました。デイケアの職員も大変喜び、祖母自身も「素晴らしい! まるで新品の家になったようだ」と大喜びしていたのですが……だんだんと祖母の様子がおかしくなっていったのです。

 

母が「最近、祖母の様子がおかしい」と口にするようになったのは、工事をしてから数日後のこと。以前から認知症の症状があったのですが、いつもにも増して、さまざまなことを心配したり、トイレの失敗が増えたり、やたらと棚の中など、家中をあさったり。顔つきも明らかに変わり、うつろな目をし、暗い表情になって、次第に否定的な発言が増えていったそうなのです。

 

そんなある日、母と一緒に祖母宅に行ったときのこと。母が用事で家を空けている間、祖母と2人でお茶を飲んでいたときのことです。「玄関、とても歩きやすくなったね」と、新しくなった玄関について話を振ってみると、祖母がぽつりと「100万円くらいしたのかねえ」と消え入りそうな声でつぶやいたのです。私はそのひと言に思い当たることがありました。

 

 

祖母のもらしたひと言がヒントに

ずいぶん前、曾祖母(祖母の母)がまだ存命だったころ、「曾祖母はお金がなくなると行動がおかしくなる」という話を聞いたことがありました。曾祖母は若いころお金のことで大変苦労したそうで、お金にとても厳しい人だったとのこと。通帳の残高が一定以下になると認知症の症状が悪化し、「誰かが私のお金を盗んだ!」と怒鳴ったり、暴れたりするなどして、大騒ぎしていたそうです。世話をしていた人が、通帳にお金を入れて「ちゃんとあるよ」と見せると納得し、元に戻ったと聞いています。

 

もしかしたら何か関係があるかもしれない。家に帰ってから母にその話をした翌日、母は祖母に通帳を見せて話をしたそうです。普段は母が通帳を預かっているため、祖母が通帳を見ることはないのですが、通帳の残高を示し、玄関前の通路の工事は材料をゆずってもらったため安く済んだと説明したとのこと。その説明を受けた後、顔つきが変わり、以前のような状態に戻ったと聞きました。

 

その後、母が聞いたところによると、どうやら祖母は、でき上がった玄関前の通路があまりにもきれいで、一体いくらかかったのかと、内心、とても不安に思っていたとのこと。その結果、残高はどうなっているのか、この先も生活していけるのかと、不安で仕方がなくなっていたことがわかりました。

 

まとめ

工事については、事前はもちろん、終了後にも十分に説明していたそうですが、祖母の記憶には残っていなかったようです。不安から次第に否定的な方向へ考えが向かい、行動や表情の変化につながっていた可能性があると感じました。私自身も、以前に曾祖母の話を聞いていなかったら、原因に気付けたかどうかわかりません。ささいなことでも情報を共有しておくと、いざというときに役に立つことがあるのだと感じた出来事でした。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:小沢ゆう/40代女性・主婦

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)

※一部、AI生成画像を使用しています。

 

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シニアカレンダー編集部

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