娘の個人情報投稿を消してくれない
5歳の娘を育てる私は、ある日「おたくのお義父さん、SNSしてる? たまたま目に入ったんだけど、娘ちゃんの個人情報が投稿してあって……」と、同じ幼稚園のママ友にとあるアカウントを見せられました。確認するとアカウント名は義父のフルネームで、義父本人のものだとすぐにわかりました。
外出先での食事の投稿がメインでしたが、ちらほら娘と一緒に出かけたときの写真も投稿されています。そこには、許可もなく娘や義母の写真が何枚も並び、「孫の○○と△△へ行ったときの写真です」などと、娘の名前や出かけた場所まで書かれていました。一緒に食事をする際、写真を撮ることが多かった義父ですが、まさか娘の写真を名前と一緒に投稿しているとは思っておらず、鍵などもかかっていない不特定多数の人が閲覧できる状態だったので、本当に驚きました。
私は急いで家族のグループメッセージで連絡。夫も義母も知らなかったようで、驚くばかりです。義父からの反応がなかったため、私はすぐに近所の義実家に向かい、義父に直接抗議しました。「ごめんなさいね。私もそういったことは疎いから知らなくて……」とひたすら謝る義母に対し、義父は「写真にいいねがついたらうれしいもんだな」と、悪びれる様子がありません。
私が投稿を削除するよう言っても、「せっかくみんなにいいねをもらえたんだ。もったいないだろ!」と拒否。「写真の背景や娘の名札で、どこの幼稚園か、普段どこで遊んでるかなんて一発でバレるんです! もし変な人に特定されて連れ去られたらどうするんですか?」とSNSの危険性を伝えても、「そんなことがこの町であるわけないだろう」と聞く耳を持ちません。私が「娘をこんな危険な目にあわせるなら、お義父さんには今後会わせられないです!」と言うと、「たかがSNSの投稿だけで、『今後会わせない』だと? そんな資格お前にはない!」と逆ギレしたのです。
話しても伝わらないなら、今すぐ自分の手で投稿を削除するか、アカウントを非公開にするしかないと思った私は、義父のスマホを取り上げようとしました。すると、「俺のスマホに触るな!」と大声を出す義父。いつもと違う義父に驚いた娘も、びっくりして泣き出しました。娘の安全を軽視し、怒鳴って自分の行動を反省しない義父に対し、私はあることを決意します。義母に娘をなぐさめてもらい「ちょっとお手洗いに」と席を外したのです。
そして、ほとんど使っていない自身のSNSのアカウントを思いつきの男性の名前に変え、40代の男性を装い、義父の投稿にアクセスしました。そして「○○ちゃん、ピンクのリュックが似合っててかわいいですね。この間△△公園で遊んでるのを見かけましたよ。○○ちゃん、お菓子持っていくから今度はおじいちゃんがいないときに一緒に遊ぼうね」とコメントしたのです。
私が急いで戻ると、スマホを握りしめていた義父は、「おっ! 新しい、いいねかな~?」とスマホの通知を見ましたが、みるみる顔が青ざめていきました。「なんだこれ……! 気持ち悪いやつに目をつけられてるじゃないか……!」と震える声で、必死にすべての投稿を削除し始めたのです。
どうやら私のなりすまし不審者のコメントによって、義父は、1つの投稿で簡単にどこの誰なのかや生活圏などが特定される恐怖がわかったよう。それから、義父はSNSを再開することはなく、娘との外出時も不審者がいないか常にキョロキョロするようになりました。嘘をついた罪悪感はありましたが、ここでネタばらしをすれば義父は「嫁に騙された」と怒るだけで、ネットの恐怖を真に理解しないと思いました。実在する恐怖としてわかってもらうため、これは「必要な嘘」だと割り切っています。
私は、たとえ家族でもSNSでの写真の無断投稿はしてほしくありません。写真1枚の後ろの景色や目の中に反射した景色から、場所を簡単に特定できるという話も聞いたことがあります。ただ、そういった危険性を訴えてもやめてくれないこともあるのだと、今回の件で目の当たりにし、とても驚きました。
何かトラブルになってしまう前に、家族間で子どもや家族の写真についてのルールをきちんと決めることが大切だと痛感。今後も、何か問題があったときにはきちんと問題点を伝え、わかってもらえない場合は別のアプローチを考え、トラブルを未然に防ぐ努力を続けようと思った出来事です。
著者:福田ひなこ/30代・パート。5歳の娘と夫と3人暮らし。パートと育児の両立に疲弊しつつも、ハンドメイドの小物を販売したり、セルフネイルをしたりして気分を上げている。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)