私にはそっけないA子
私は大学卒業後から、あるIT企業で働いていました。当時は同じ会社に勤める男性と付き合っており、仕事も恋愛も順調だと思っていました。
そんなある日、私の部署にA子が中途入社してきました。
会社には女性社員が少なかったこともあり、仲良くなれたらと思って私から話しかけたのですが、A子は「あ、どうも……」とどこかそっけない態度。
緊張しているのかなと思ったものの、男性社員とは自分から楽しそうに話しています。「私にはずいぶん態度が違うんだな」と、少し気になっていたのですが……。
A子が私の彼氏に接近
しばらくたつと、A子は私の彼氏にも頻繁に話しかけるようになりました。彼もA子と楽しそうに話しており、私は次第に落ち着かない気持ちに。
ある日、2人が話しているところへ行き、「何を話していたの?」と彼に声をかけました。
するとA子は何かに気づいたように、「もしかして、2人ってそういう関係ですか?」と質問。ちょうどいい機会だと思い、私は「そう。付き合ってるの」と答えました。
するとA子は驚いたように私を見たあと、「え~! こんな地味な人が彼女なんですか? じゃあ、私にしません?」と冗談めかして彼に言ったのです。
突然の言葉に私はあ然。その後もA子は彼へのアピールをやめず、2人きりで飲みに行こうと誘っている姿を目にすることもありました。
不安になった私は彼に、「A子、あなたにかなり積極的じゃない? 少し距離を置いてほしい」と伝えました。しかし彼は、「仕事の話をしているだけだろ」と不機嫌そうに返すだけ。私の気持ちをまともに聞いてはくれませんでした。
嫌な予感は的中
それからというもの、私と彼の関係は次第にギクシャクしていきました。
そしてある日、彼から「話がある」と呼び出されました。指定された場所へ行くと、なぜかそこにはA子の姿も。嫌な予感がした直後、彼は私に言いました。
「ごめん。A子のことが好きになった。別れてほしい」
さらにA子は彼の隣で、「私たち、思ってた以上に相性いいみたいで♡」と笑いました。
その言葉に、「やっぱり私の知らないところで関係を深めていたんだ……」と思いました。それでも、実際に本人たちの口から突きつけられると、ショックを隠せませんでした。
何を言っても気持ちは変わらないのだと思い、私は別れを受け入れました。
退職を笑われた私
私が彼と別れてから、2人はもう隠す必要がないとばかりに、社内でも堂々と一緒にいるようになりました。私の前でも、気にする様子なく親しげにしていました。
私はなるべく2人を気にしないよう、仕事に没頭しました。
そして約1年後、私は会社を退職することに。最終出勤日、あいさつ回りをしていると、元彼とA子がそろって私のところへやってきました。
するとA子が笑いながら、「やっぱり、彼氏を奪われちゃって気まずかったんですか?」と言ったのです。
私はすぐに答えました。
「違う。結婚するからだよ」
実は元彼と別れたあと、知人を通じて現在の夫と出会いました。交際を始めてしばらくしたころ、彼の転勤が決まり、「一緒に来てほしい」とプロポーズされたのです。
交際期間はそれほど長くありませんでしたが、この人とならと思い、迷いはありませんでした。彼の転勤先へ引っ越すため、私も会社を辞めることにしたのです。
A子と元彼は「えっ……結婚?」と驚いたように顔を見合わせました。私は「そういうことだから。2人もお幸せにね」とだけ言い、その会社をあとにしました。
その後、2人は…
その後、元同僚から意外な話を聞きました。
私が退職したあと、部署内で担当業務の見直しがおこなわれ、元彼とA子が一緒に仕事をする機会が増えたそうです。
ところが、一緒に仕事をする時間が増えるにつれて、2人はたびたび衝突するように。さらに、A子がほかの男性社員ともかなり親しくしている場面を、元彼自身が目にしたこともあったのだとか。
それをきっかけに2人の関係は悪化し、職場でも言い争うようになったそうです。結局、2人は破局。ほどなくしてA子は会社を辞めたと聞きました。
一方、私は夫と穏やかな毎日を送っています。
当時は元彼に裏切られたことがつらくて仕方ありませんでしたが、今振り返れば、あの別れが新しい人生へ進むきっかけになったのだと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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