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パートを見下す社員「親の顔が見てみたい」私「親ならそこにいますけど」振り返った先にいた人物の正体

私は35歳。幼い娘と夫、義母の4人で暮らしています。育児や家事に追われる毎日でしたが、家庭と両立できる範囲で、期間限定の事務のパートを始めることに。久しぶりの仕事に少し緊張しながらも頑張っていた私。しかし、勤務先には父親が部長を務めていることを何かと持ち出し、周囲を困らせている社員がいたのです。

 

「パパに言う」が口癖の社員

私が働き始めて間もなく、職場で気になる存在がいることに気付きました。私より少し前に入社した女性社員で、父親は私たちの部署の部長でした。彼女はそのことを隠す様子もなく、周囲にも「パパが部長だから」とよく話していました。

 

さらに、自分の担当業務をほかの社員に押し付けることも多く、注意されると、「私の言うことを聞かなくていいの? パパに言うけど」と言い返すことも。父親である部長も娘には甘いようで、周囲も強く言えない様子でした。

 

そのため、ほかの社員たちは不満を抱えながらも、彼女から頼まれた仕事を引き受けることが少なくありませんでした。私も最初は余計なことを言わないようにしていました。

 

しかし、ある日、彼女から、彼女自身の担当業務を当然のように渡されたとき、思わず「こちらにも担当している仕事があるので、ご自身の分はまず自分で進めてもらえませんか」と伝えました。

 

すると彼女は明らかに不機嫌な表情になり、「新しく入ったパートなのに、ずいぶん生意気ね」とひと言。さらに、父親が部長なのだから、自分に逆らうと困ることになるかもしれないといった発言までしてきました。

 

私は驚きましたが、それ以上言い争うことはせず、その場を離れました。

 

注意した日から強くなった当たり

ところが、その日を境に、部長から私への当たりも、次第に強くなっていきました。ほかの社員がいる前で必要以上に強い口調で注意されたり、急ぎではない作業を一度に大量に任されたりすることが続いたのです。業務とは関係のない私生活について嫌みを言われることもありました。

 

ある日、会議室へ呼ばれ、部長と娘から長時間にわたり、仕事ぶりだけでなく、私自身についても厳しい言葉を向けられました。

 

私は次第に、「単に仕事上の指導を受けているだけなのだろうか」と疑問を感じるようになりました。そこで、いつ、誰から、どのようなことを言われたのか、どんな仕事を指示されたのかを記録することに。メールや社内のメッセージなども残しておきました。

 

そして、これ以上ひとりで抱えるのは難しいと思い、私は社内の担当者へこれまでの経緯を相談しました。

 

担当者によると、部長親子については以前からほかの社員からも相談が寄せられており、会社側でもその都度、聞き取りなどをおこなっていたそうです。中にはすでに退職した社員もおり、その経緯についても確認が必要と考えられていたとのこと。ただ、当時は証言だけでは確認できない部分もあり、事実関係を十分に把握できていない点が残っていたそうです。

 

今回、私は自分が残していた発言や業務指示の記録、メールなどを担当者に提出しました。ほかの社員からも改めて話を聞き、それぞれの証言や記録を照らし合わせながら、会社として事実関係を詳しく確認することになったのです。

 

 

事実確認の場に現れた社長

後日、会社による詳しい事実確認が始まりました。その日、私は指定された場所へ向かっていたのですが、廊下で部長と娘に呼び止められました。2人も事情を聞かれるために来ていたようで、私を見るなり不機嫌そうな表情を浮かべました。

 

部長は「パートの立場で、ずいぶん大げさなことをしたもんだな」と嫌みを言い、娘も「自分の立場もわからないなんて、本当に生意気。親の顔が見てみたいわ」と吐き捨てるように言いました。

 

私は少し間を置き、廊下の先を示しました。

 

「親なら、そこにいますけど……」

 

その日は今回の件について経営側にも報告する予定があり、社長も同じフロアに来ていました。実は、この会社の社長は私の母です。私は仕事に母との関係を持ち込みたくなかったため、職場では自分から話していませんでした。当然、部長親子も知りません。

 

私が示した先に社長の姿を見つけると、娘は「えっ……社長?」と戸惑い、部長も私と母を交互に見比べていました。

 

その後は、私との親子関係が判断に影響しないよう、社内の担当者やほかの役員を中心に調査が進められました。私や部長親子、ほかの社員から個別に話を聞き、これまでに残された記録なども確認したそうです。

 

その結果、娘が自分の担当業務を繰り返しほかの社員へ任せていたことや、部長が立場を背景に必要以上に強い叱責をしていたことなど、複数の問題が明らかになりました。以前退職した社員をめぐる経緯についても、改めて調べられたと聞いています。

 

最終的に、部長と娘には就業規則に沿った対応が取られ、2人はその後、会社を離れました。もちろん、私の申し出だけで決まったわけではありません。ほかの社員の証言や記録も踏まえ、会社として判断された結果でした。

 

声を上げて気付いたこと

その後、私は当初予定していた期間のパート勤務を終え、家庭中心の生活に戻りました。育児や家事で忙しい毎日は変わりませんが、今回の経験は今でも印象に残っています。

 

当時は、周囲の人たちが何も言わず仕事を引き受けているのを見て、「職場ではこういうことも我慢するしかないのかな」と思ったこともありました。

 

しかし、実際には私と同じように違和感を抱えていた人が何人もいました。周囲が何も言わないように見えても、必ずしも納得して受け入れているわけではないのだと、今回の出来事を通して感じました。

 

立場が上の人や、その人と近い関係にある人を前にすると、声を上げることにためらいを感じることもあります。それでも、自分が感じた違和感を「仕方がない」で終わらせず、事実として残して伝えたことには意味があったのだと、今回の出来事を通して感じています。

 

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家族が同じ職場にいること自体が問題なのではなく、その関係が周囲への圧力や特別扱いにつながってしまえば、職場の公平さは失われてしまいます。今回の出来事は、立場や人間関係に左右されず、一人ひとりの仕事や言動を同じ基準で見ることの大切さを考えさせられるエピソードでした。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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