夫の考え方に初めて衝撃を受けた瞬間!


夫からの強引なプロポーズを断り切れず結婚して、はや33年。楽しい日もあったけど、ほとんどの場合「針のむしろ」状態だった結婚生活でした。
最初の20年は訳がわからなく、何度も離婚を考えるけど実行に移せないもどかしさで、「私は弱い人間だ」「行動力のないダメ人間!」などと自己嫌悪に陥る日々が続いたのです。
その原因は、夫の訳のわからない考え方と言動でした。結婚前から夫が自営業をしていたので、私は自然に経理を担当することに。事の発端は、入金があった売上金から支払いをおこなうため、支払うべき内容をすべて夫に報告したときでした。
支払い一覧を見た夫は、「この支払いはしない! これも支払わなくて良い!」と、車のローンや税金、銀行からの借入金の返済など、商売上必要な支払いを省いていくのです。最終的に承認したのは、仕入れた分の支払いと給料だけでした。私は、こんな勘定の仕方でよく商売ができているものだと感じました。
私が必要経費の説明をしても理解できないのか、しまいには
「お前と結婚したのは間違いだった! お前に金を全部使われてしまう!」
とかんしゃくを起こしてしまう始末。これが私が結婚してから初めて衝撃を受けた瞬間でした。
商売仲間の奥さんの話が私を変えた
それでも私が選んだ相手、少々のことは我慢しなくてはと過ごしていくうちに、子ども3人を授かり、商売も会社組織になり、私は経理の要となっていきました。
気が付くと、トラブルが起こればすべて私の責任になり、夫が支払いを拒んだ会社の支払いや税金を、私が借金をして立て替えるという地獄のような日々。
「私は一体何をしているんだろう? こんな人生を送るために結婚したんじゃない!」と疑問を抱き始めました。そのうち、体にも変化が見られるようになりました。以前から貧血気味だったことに加え、日中もだるくて眠くてしょうがなく、家の中は散乱状態になり、そのことでも夫は怒りまくります。
友だちとも疎遠になっていて、相談する相手もいなくなっていたところに、仕事でよく一緒になる商売仲間の奥さんが相談に乗ってくれました。以前から夫と私のことを見て、気になっていたそうです。
そこで初めて、夫が発達障害なのではないかとアドバイスを受けたのでした。その奥さんにも自閉スペクトラム症の子どもがいるため、発達障害のことはよく理解していました。話を聞いているうちに納得のいくことばかりで、そこから私の考え方が変わり始めます。
夫は発達障害?
とりあえず、私だけでも医療機関に相談する必要があることを理解し、相談に乗ってもらった奥さんの協力も仰ぎながら、発達障害に詳しい病院を探すことに。車で約1時間半の所に、発達障害に詳しい病院があると聞き、予約して診察を受けました。
その医師は、私の話を真剣に聞いてくださり、私が話した夫の様子には、発達障害の特性と重なる部分がある可能性を教えてくれました。
その後、私は身体的に異常がないか検査(血液検査や脳波検査、CT検査)を受け、木のようなものを書くテストも受けました。1カ月後に出た結果は「不安障害」。さらに、いわゆる「カサンドラ症候群」と呼ばれる状態にも当てはまると説明されました。
いわゆるカサンドラ症候群とは、ASDなどの発達特性があるパートナーとの意思疎通や情緒的な関係の難しさから、配偶者などに心身の不調が生じる状態を指して使われる言葉です。ただし、正式な医学的診断名ではありません。
今後の対応について考えた結果、離婚するか、夫との関わり方を見直しながら生活を続けるかを考えることになり、私は後者を選びました。
夫婦で治療を始めることに
現在は夫に発達障害の可能性について説明し、夫も医療機関への受診に納得してくれました。夫婦一緒に医療機関に通うことができる状況となりました。還暦も間近の夫は若いころよりも気性が穏やかになって、私の意見も取り入れてくれるようになっています。
夫はカウンセリングを始めたばかりなので、正式に発達障害の診断は受けていません。1対1でのカウンセリングのため、細かな内容はわかりませんが、幼少期のころの生活や、今現在の悩みなどを聞かれると言っています。
成人の発達障害の診断では、生育歴や現在の困りごとなどを丁寧に確認し、必要に応じて複数回の診察や心理検査などをおこなうことがあるそうです。
また、急に不安な気持ちになるとかんしゃくを起こすことが多いため、対症療法として気持ちをラクにするための抗うつ剤や、漢方薬の抑肝散を処方されました。
一方私のほうは、不安な気持ちを和らげるため抗うつ剤と、眠れないことが多いので睡眠薬を処方してもらっています。
一緒に暮らしていく上での対処法は、夫を変えられないため自分が考え方を変えることに。人の話を聞かず、自己主張ばかりする夫に対し、私は「これは夫の特性なのかもしれない。こんなときは受け流そう」という考えに置き換えています。
夫に対する考え方を変えてから、以前のようにイライラすることが減りました。ホットフラッシュのような症状も少なくなり、体調も良くなったように感じています。
まとめ
長い間、夫の言動が理解できず、「自分が我慢すればいい」「自分が弱いから離婚できない」と自分を責めてきました。しかし、周囲の人や医師に相談したことで、夫との関わり方を見直すきっかけを得ました。相手を変えようとするのではなく、自分が無理をしすぎない関わり方を探していくことも大切なのだと感じています。
これからも周囲の力を借りながら、夫婦にとって少しでも穏やかな生活を模索していきたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:駒形依子先生(こまがた医院院長)
著者:島崎 じゅんこ/50代女性・主婦。結婚した当初から建築関係の会社を営み、2人の男の子と1人の女の子を授かる。45歳で子宮筋腫から子宮と卵巣を全摘、その後更年期が始まることに。体調の変化に四苦八苦しながらも、夫との2人暮らしを満喫している。趣味はおいしいものを食べて海外ドラマを見ること。
マンガ:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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