市長の祝辞に会場が感動
披露宴には多くのゲストが集まり、会場はとても華やかな雰囲気に包まれていました。新郎新婦が入場すると、その幸せそうな姿に思わず感激。久しぶりに結婚式へ参列した私は、「やっぱり結婚式っていいな」としみじみ感じていました。
披露宴が進むと、来賓として出席していた市長から祝辞がありました。
堂々とした語り口で、新郎新婦へのあたたかな言葉が次々と続きます。ゲストたちも静かに聞き入り、私もすっかり感動していました。
そんな市長の祝辞が終わったあと、今度は新郎の親族がスピーチをすることに。壇上へ向かったその方は、見るからに緊張している様子でした。
大勢の前で、しかも市長の立派な祝辞のあととなれば、緊張するのも無理はありません。私は心の中で「頑張って」と応援しながら、スピーチに耳を傾けていました。
「あれ? 今の話、さっきも…」
スピーチは用意してきた原稿を読みながら進んでいきました。ところが、しばらくすると私はふと違和感を覚えました。
今読んでいる文章を何度もリピートしているような……。
最初は私の勘違いかと思いました。ところが、しばらくすると、また同じあたりの文章が読まれます。今度は周囲の人たちも気づいたようで、あちこちで顔を見合わせる姿が見え始めました。
スピーチをしている本人は緊張のあまり、同じところを繰り返して読んでいることに気づいていない様子。
私も最初は「大丈夫かな」と心配していました。けれど、同じ文章がもう一度読まれると、小さな笑い声が上がり、張りつめていた空気が少しずつやわらいでいきました。
すると、本人も何かがおかしいことに気づいたのか、少し照れくさそうな表情に。その様子を見て、会場にはさらに笑顔が広がり、私も思わずつられて笑ってしまいました。
市長の祝辞は、さすがと思うほど立派で心に残るものでした。一方で、その親族のスピーチにも、また違った意味で人の心を動かすものがあったように思います。
思わぬハプニングではありましたが、結果的には会場を和ませ、結婚式をより印象深いものにしてくれました。
著者:千田幸子/60代女性・専業主婦。女性専用のフィットネスジムに通っています。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
※AI生成画像を使用しています
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