会話のない食卓
夫は家にいると、よくスマートフォンでニュースや動画を見ています。それ自体は気にならなかったのですが、いつのころからか夕食中にもスマホを見ることが当たり前になっていました。
私が「今日、近所でこんなことがあったのよ」と話しかけても、「うん」「へえ」と返事をするだけで、視線は画面に向いたままです。
テレビもついているので、食卓には人の声が流れているのに、夫婦の会話はほとんどありません。2人で暮らしているはずなのに、私はだんだん「一人で食べているみたい」と寂しく感じるようになりました。
一晩だけの提案
最初は「食事中くらいスマホをやめて」と言いたくなることもありました。しかし、怒ったように言えば、夫も意地になってしまいそうです。そこである日の夕食前、私はなるべく軽い調子で「今日だけ(スマホ)やめない?」と提案しました。
夫は少し驚いた顔をして、「なんで急に?」と言いました。それでも私が「たまにはゆっくり話しながら食べたいから」と伝えると、渋々ながらスマホをテーブルから離れた場所に置き、テレビも消してくれました。
いざ静かになると、今度は何を話したらいいのかわからず、最初の数分は少し気まずい沈黙が続きました。
久しぶりに夫と笑った夕食
そのうち私が近所で見かけた出来事を話すと、夫も少しずつ話し始めました。最近気になっていることや、離れて暮らす子どもや孫のことなど、気付けば次々と話題が出てきました。久しぶりに夫が食卓で声を出して笑うのを見て、「昔はこうやってよく話していたな」と思い出しました。
それ以来、毎日ではありませんが、「今日はスマホなしにしようか」と夫のほうから言うこともあります。スマホを見る時間がなくなったわけではありません。それでも、夕食の間だけスマホを置く日が少しずつ増えました。
まとめ
スマートフォンやテレビは便利で楽しいものですが、気付かないうちに、すぐそばにいる人との時間を減らしてしまうこともあるのだと思いました。夫婦だから何もしなくても会話が続くわけではありません。長く一緒にいるからこそ、意識して向き合う時間を作ることも必要なのだと感じた出来事です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:菊池美琴/60代女性・主婦
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)
※一部、AI生成画像を使用しています。
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