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「私たちの仲じゃない」夫の勤務先まで聞く60代の同僚。親切が負担に変わった瞬間【体験談】

1カ月限定のパートスタッフとしてオフィス勤務をしたとき、同時に入った年上の女性Aさんと一緒に過ごすことが多くなりました。丁寧な物腰で熱心に仕事に取り組む姿が印象的で、心強い存在だと感じていましたが、日に日に彼女の距離感に戸惑いを覚えるようになったのです。

 

心細さの中で触れたささやかな安心感

短期パートには20代から60代まで幅広い年代のメンバーが集まり、中でも60代後半のAさんが最年長でした。ご主人に先立たれ、お子さんはすでに結婚して遠方で暮らしているため、今は1人暮らしだと話してくれました。

 

これまでさまざまな仕事を経験してきたというAさんでしたが、「だんだん仕事を見つけるのも難しくなってきたわ。でもまだまだ稼いでいきたいの」と話していました。その姿を見て、前向きで頼もしい方だなと思っていました。

 

Aさんとは席が隣同士だったので、休憩時間も自然と一緒に過ごすようになりました。先にAさんが休憩に入ったときは「待っているから来てね」とスマホにメッセージが届き、まだ不慣れな環境で心細かった私にとって気にかけてくれることを心強く感じました。

 

その一方で、私はあくまで、期間限定でともに働く同僚というスタンスで接しているつもりでした。

 

広がる温度差に心が曇り始める

仕事にも慣れ、他のメンバーとも打ち解けてきたころ、Aさんとの距離感に少し違和感を覚えるようになりました。退勤後や休日にも、メッセージアプリで日常の話題や仕事の愚痴、写真などが頻繁に届くようになったのです。

 

最初は「そうですよね」「ステキな写真ですね」と一つひとつ失礼のないように返していましたが、なかなかやりとりが途切れず、どこで区切ればいいのか迷いました。翌日また顔を合わせるため、そっけない態度を取るわけにもいきません。

 

そうした雑談の中でも、「ご主人は何のお仕事? 勤務先は?」といった、プライベートに踏み込んだことを尋ねられるようになりました。「詳しいことはちょっと……」とかわしても、「どうして? 私たちの仲じゃないの」と重ねて尋ねられ、困惑してしまいました。

 

 

距離の近さに戸惑った出来事

Aさんと行動をともにしていた一方で、私は別の同僚Bさんともひょんなことから意気投合し、わりと話をするようになっていました。特定の人といつも行動することのないBさんに、Aさんとの距離感の悩みについて打ち明けると、「今だけの付き合いだし割り切っていこう」と言われ、少し気持ちが軽くなりました。

 

しかし、休憩中に私が他の同僚と話していると、「そっちのグループに入ったのかと思った」とAさんから冗談めかして言われることもあり、少し窮屈に感じるようになりました。

 

ある日の仕事帰りのことです。いつもはAさんと駅に向かうのですが、たまたまその日は夫が用事で近くに来ていたので、夫と合流することをAさんに伝え、途中で別れようとしました。すると、「私も会いたいわ。あいさつさせてもらうからね」と言い出したのです。

 

やんわり断りましたが、Aさんは夫との待ち合わせ場所までついてきました。夫も驚いた様子で、私はAさんとの距離の取り方に、ますます悩むようになりました。

 

近すぎる関係から抜け出すまで

勤務期間も終了が近づき、もうすぐ距離感に悩むことからから解放されるのかなと思っていた矢先、Aさんから「これからも連絡を取り合っていこうね」と声をかけられました。親しみを持ってくれることには感謝しながらも、近すぎる関係を負担に感じるようになっていたので、どう応じていくべきか迷う自分がいました。

 

Aさんは親しみを込めて接してくれていたのだと思いますが、私とは心地よいと感じる距離に違いがあったのかもしれません。

 

勤務期間が終了し、直接顔を合わせる機会がなくなってからも連日メッセージをもらいましたが、「忙しくなり、なかなか返せなくてごめんなさい」と伝え、返信の頻度を少しずつ減らすことで、ようやく自分のペースを取り戻していきました。

 

まとめ

Aさんの距離の縮め方には戸惑ってしまったものの、真っすぐなやさしさに助けられたことも事実です。1カ月という短い期間だったため、私もベストな接し方を見つけるまでには至りませんでしたが、心地よい距離感の築き方は人それぞれだと知る経験となりました。

 

相手の好意を否定せず、自分も無理をしない関係を築くには、違和感を覚えた段階で気持ちを穏やかに伝えることも一つの方法だったのかもしれません。今後は相手の反応にも目を向けながら、お互いが負担を感じない距離を意識したいと思います。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

 

著者:東松 園子/夫と大学生の子2人と暮らす50代主婦。子どもの巣立ち後の生活を思い巡らせるこのごろ。

イラスト:マメ美

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)

 

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