エスカレートする義母の干渉
嫌み以上に困っていたのは、「もったいないから」と、義実家に長期間置かれていた賞味期限切れの食品や、保存状態のわからない古い食品を大量に送りつけてくること。届いた食品はすべて処分していましたが、それでも送られてくることに気が滅入る日々。夫がいくら注意しても、義母は悪びれる様子もなく「妊婦なんだからたくさん食べないと」と言い、送り続けてきました。
さらに私を追い詰めたのは、義母の「産後の泊まり込み指導」の予告でした。「私が泊まり込んで育児を教えてあげるから、客用の布団を用意してもてなすように」と信じられない要求をしてきたのです。
夫が「手伝いは必要ない」ときっぱり断ってくれましたが、義母は「どうせそのうち同居するのだから、いつ泊まりに行ってもいいでしょ? 長男夫婦は親と同居するものよ」と勝手な理屈を並べます。義父も長男でありがら、義母は義祖母(義父の母)と同居していませんでした。それにもかかわらず、長男の嫁である私には同居を強要しようとしていました。
それから数日後、出産のための入院を控えた週末、義母はアポなしでわが家に押しかけてきました。しかし、義母の行動を予測していた夫の勧めで、私は前日から実家へ帰っていたのです。
私が家にいないと知った義母から電話がかかってきて、「ずいぶん身勝手で生意気になったわね」と毒を吐かれました。さらには「そんな態度なら息子と離婚しなさい。子どもはうちで引き取ってあげるから」とまで言われ、私は義母としっかり距離を置く決意を固めました。
敵の敵は強い味方!?
その後、予定どおり入院して無事に出産。退院後、私は子どもと一緒に自宅へ戻りました。産後の体調が不安定な私をサポートするため、夫がある人物を呼び寄せてくれていました。それは、元助産師である義祖母です。
義母は昔から厳しい義祖母に頭が上がらないと聞いていたため、最高の用心棒でもありました。義祖母は元助産師というだけでなく、最近の育児についてもきちんと勉強し、知識をアップデートしてくれていました。育児のアドバイスはもちろん、家事までテキパキとこなしてくれ、まさに最強の助っ人でした。
それから数日たったある日、義母から私にメッセージが届きました。
「今から行くから家にいなさい?」
「早く孫の顔が見たいの♡」
私が自宅に戻っていることは、まだ義母には伝えていなかったので、この日ばかりは事前に連絡してきたのでしょう。しかし、今の私には義母の嫌みなど痛くもかゆくもありません。私は義祖母が子どもを抱っこしている写真とともに、こう返信しました。
「来る覚悟があるならどうぞ?」
「待ってますね♡」
写真を見た義母からの返信は途絶え、結局その日、義母がわが家にやって来ることはありませんでした。
義母は同居こそしていませんでしたが、日ごろから義祖母に厳しくお説教をされていたそうで……。私が送った写真を見た義母は、あわてて夫に確認したようです。義祖母が私のサポートのためにしばらく泊まると知ると、滞在している間は一度も寄り付きませんでした。
子どもを守るための決断
義祖母のおかげで産後の数週間は平穏に過ごせましたが、義祖母が自宅へ帰った後、再び義母がアポなしでやって来るのは目に見えていました。そこで私たちは、以前から計画していたセキュリティの厳しいマンションへの引っ越しを前倒しで決行しました。義母にはもちろん内緒です。
引っ越して数日たったころ、義母から夫に毎日のように何件もの着信が入るようになりました。義母はたびたび元わが家を訪れていたものの、何度訪ねても私たちは不在。さらに夫も電話をずっと無視していたため、しびれを切らして私に連絡してきたようです。
「家を何日も空けてどこにいるの? 孫に会わせろ!」と怒りのメッセージが届きました。
私は「引っ越したんです。その家には誰も住んでいません。私から子どもを奪うようなことまで言ったお義母さんには、新しい住所を教えません。もう二度と私たちに関わらないでください」と返信し、夫とともに義母の連絡先をブロックしました。
その後、義母は義父にも愛想を尽かされ、離婚を切り出されたそうです。まだ義父母の離婚は成立していませんが、義父にも1日でも早く平穏な日々が訪れるといいなと思います。
義父と義祖母には新しい住所を伝え、今でも仲良くさせてもらっています。これからも夫婦で協力しながらわが子を守って、私たち自身も親として成長していきたいと思います。
◇ ◇ ◇
出産前後の心身ともに負担が大きい時期に、アポなし訪問や育児への口出しを繰り返されては、安心して過ごすことも難しくなってしまいますよね。たとえ家族であっても、相手の生活や気持ちを無視した行動をしてはいけません。お互いの意思を尊重することが大切ではないでしょうか。
何度伝えても境界線を越えてくる相手には、連絡手段や住環境を見直すなど、自分たちの暮らしを守るための対策が必要になることもあります。自分や家族が安心して過ごせないほどの干渉を受けたときは、ひとりで抱え込まず、パートナーや信頼できる人と協力しながら、距離を取っていきたいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。