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「なんでたくさんの人が?」20歳で婦人科へ。診察台のカーテン下に見えた多数の足【医師解説あり】

生理のトラブルや不妊治療中の検査をきっかけに、婦人科系の病気が見つかることがあります。思いがけない診断に本人が驚く中、診察や説明の受け止め方によって、不安がさらに大きくなったり、不信感を覚えたりすることも。2人の女性が体験した婦人科受診のエピソードを紹介します。

 

告げられた診断と手術の決断

婦人科系の病気の診察 イメージカット

 

生理が次第に重くなってきたことが気になり、20歳のときに受診した結果、子宮内膜症(しきゅうないまくしょう/本来は子宮の内側にある内膜に似た組織が、卵巣など子宮以外の場所にでき、炎症や痛み、腫れなどを引き起こす病気)による「チョコレート嚢胞(のうほう)」と診断されました。

 

これは、子宮内膜に似た組織が卵巣にでき、古い血液がチョコレート状にたまって腫れてしまう病気だそうです。

 

医師の口から病名を告げられましたが、正直なところすぐに実感が湧かず、説明を聞きながらも頭の中が追い付かない感覚でした。嚢胞が大きく、翌年には大学病院で手術を受けることが決まりましたが、気持ちは置き去りのまま時間だけが過ぎていきました。

 

診察が進むにつれて、診察室にいる人が少しずつ増えていきました。複数の医師や医療従事者が出入りする様子を見て、状況がよくわからないまま戸惑いが募っていきました。治療のためだと自分に言い聞かせながらも、落ち着かない気持ちが消えませんでした。

 

診察台に横になり、カーテンが引かれると、その下の隙間からたくさんの足が見えました。通常の診察ではあまり目にしない光景に、思わず息をのみました。診察を受けているはずなのに、周囲の視線を強く意識してしまい、自分が研究の対象になっているかのような心細さを感じました。何かを言える雰囲気でもなく、不安を抱えたまま、その場に身を任せるしかありませんでした。

 

◇◇◇◇◇

 

20歳という若さで突然手術を告げられ、そして多くの医師に囲まれる診察は、当時の私にとって耐えがたい不安でした。あのとき、もし自分の体に起きていることをもう少し自分自身で理解しようと努めていたら、あんなに「流されるだけ」の感覚にはならなかったかもしれません。

 

体の違和感は、自分の健康状態を知る大切なサインです。気になる症状があれば早めに受診し、説明で疑問に感じたことを医師に伝えることが、結果として自分自身の心を守ることにつながるのだと、この経験を通して学びました。

 

【沢岻先生からのアドバイス】

子宮内膜症やチョコレート嚢胞は、20代の若い女性にも決して珍しくない疾患です。生理痛が年々強くなる、市販の鎮痛剤が効きにくくなるといった場合は、我慢せずに婦人科を受診してください。

 

また、大学病院などでは、診療上の必要や臨床実習のため、複数の医療従事者や医学生が診察に立ち会うことがあります。医学生が診療に参加したり見学したりする場合は、患者への説明と同意が必要で、同意した後でも撤回できます。心理的に負担を感じる場合は、担当医や医療スタッフに遠慮なく伝えてください。

 

監修/沢岻美奈子先生(日本産科婦人科学会専門医・日本女性医学学会ヘルスケア専門医)

産婦人科専門医として29年間、約25万人の女性を診察。更年期を中心としたヘルスケア領域が専門で、心身の不調が特徴的な更年期の揺らぎ世代を、薬だけではなく栄養面やコーチングも取り入れた統合医療で全人的なサポートをおこなっている。

 

著者:三上しょう子/50代女性・主婦

イラスト:はせがわじゅん

 

 

排卵前の卵胞と見分けがつかなかった嚢胞

婦人科系の病気の診察 イメージカット

 

不妊治療を始めて4年目に入り、これまでしっかり検査や通院を重ねてきたつもりでした。大きな問題はないと思いながら受けた、いつも通りの排卵周期の検査。その結果が、ここまで気持ちを揺らすものになるとは考えていませんでした。

 

不妊治療のために婦人科へ通う生活は、いつの間にか私の日常になっていました。気付けば4年目に入り、医師からも次の治療段階について話が出るようになっていました。体外受精へのステップアップを見据え、私は排卵周期に合わせた検査を受けました。

 

これまでも何度も経験してきた流れだったため、特別な不安はありませんでした。いつも通り検査台に上がり、画面を見ながら説明を聞いていたとき、医師の言葉が少し慎重になったのを覚えています。

 

その検査で指摘されたのが、子宮内膜症(しきゅうないまくしょう/本来は子宮の内側にある子宮内膜に似た組織が、卵巣など子宮以外の場所にでき、炎症や痛み、癒着などを引き起こす病気)による「チョコレート嚢胞(ちょこれーとのうほう/卵巣にできた子宮内膜に似た組織で出血が繰り返され、古い血液がたまって形成される嚢胞)」と診断されました。

 

その嚢胞は排卵前の卵胞と見分けがつきにくい状態だったそうで、これまで卵胞として判断されていた可能性があると説明されました。検査を重ねてきた中で、初めて聞く診断名でした。

 

私はこれまで、生理のたびに体調がつらいことを、その都度婦人科の医師に伝えてきました。ただ、検査では大きな異常は見つからず、私自身も「この程度ならよくあることなのかもしれない」と受け止めていました。だからこそ今回、大きな嚢胞が見つかったと聞いたとき、これまで何度も不調を伝えてきた記憶が一気によみがえりました。

 

排卵と見分けがつきにくかったとはいえ、「もっと早い段階でわかっていたら」という思いが浮かび、長く通院してきた分だけ、納得しかねる気持ちが残りました。

 

◇◇◇◇◇

 

通院を重ねてきたことで、自分の体のことはある程度わかっているつもりでいました。それでも、検査のタイミングや見分けの難しさによって、見つかりにくい不調もあるのだと痛感しました。

 

今回の診断はショックでしたが、「自分の体が出していたサインは間違いではなかった」と答え合わせができたようにも感じています。これからは新しい診断結果を踏まえ、より自分の心と体の声に耳を傾けながら、納得のいく治療を選択していきたいと思います。

 

【沢岻先生からのアドバイス】

子宮内膜症によるチョコレート嚢胞は、超音波検査の時期や病変の状態によっては、排卵前の卵胞などと見分けがつきにくい場合があります。不妊治療中、もし生理痛が強くなったり、これまでにない違和感を覚えたりした場合は、「よくあること」と自己判断せず、速やかに主治医へ相談しましょう。

 

検査で異常が見つからなくても、痛みが続く場合は、その程度や変化を具体的に医師へ伝えること、必要に応じてセカンドオピニオンを検討することも、納得のいく治療を進めるための大切な一歩です。

 

監修/沢岻美奈子先生(日本産科婦人科学会専門医・日本女性医学学会ヘルスケア専門医)

産婦人科専門医として29年間、約25万人の女性を診察。更年期を中心としたヘルスケア領域が専門で、心身の不調が特徴的な更年期の揺らぎ世代を、薬だけではなく栄養面やコーチングも取り入れた統合医療で全人的なサポートをおこなっている。

 

著者:宇佐木うさこ/30代女性・主婦

イラスト:アゲちゃん

 

まとめ

婦人科の診察に違和感を抱いても、その場では言葉にできず、飲み込んでしまう人もいるかもしれません。今回の2つの体験談からは、症状の変化だけでなく、診察や説明で気になった点も医師に伝え、必要に応じて別の医師の意見を聞く選択肢を知っておくことの大切さが伝わってきます。

 

思いがけない診断を受けたとき、自分の気持ちを置き去りにせず、納得できる治療に向き合うには何が必要かを考えさせられました。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

 

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