母との旅行で隣同士の指定席を予約
母とは以前から「落ち着いたら一緒に旅行したいね」と話していました。ただ、母は年齢を重ねてから長時間の移動に不安を感じるようになっていました。そこで私は、何かあったときにすぐ声をかけられるよう、母と隣同士になる指定席を取ることにしました。
旅行を予定していたのは連休前で、新幹線はすでに混み合っていました。本当は2列並びの席を取りたかったのですが、隣同士で空いている場所が見つかりません。何度か空席を確認し、ようやく3列シートの窓側と中央席を並びで予約することができました。
当日、私たちは余裕を持って新幹線に乗り込みました。
母は3列シートの窓側、私はその隣の中央席です。
「隣なら安心だね」
そう言う母を見て、私も「混んでいたけれど、隣同士の席を取れてよかった」と思っていました。
ところが、出発してしばらくすると、私たちの隣に座っていた女性から声をかけられました。
隣の女性にかけられた思わぬひと言
女性は少し離れた席を指さしながら言いました。
「すみません。母が高齢なので、席を替わってもらえませんか?」
話を聞くと、女性も母親と2人で乗車しているものの、隣同士の指定席を取れなかったそうです。女性自身は私の隣の通路側の席でしたが、母親の席だけが数列離れていました。私が女性の母親の席へ移り、その母親が私の席へ移れば、女性は母親と並んで座れます。ただ、そうすると今度は私が母と離れることになります。
事情を聞けば、心配する気持ちは私にもよくわかりました。ただ、私にも母の隣にいたい理由がありました。
そこで私は、「すみません。私も母と一緒なんです。母をひとりにしたくなくて、隣同士の席を予約したので……」と断りました。同じような事情だと伝えれば、わかってもらえると思っていました。
しかし、女性は納得していない様子でした。
女性は私の母を見ると、「うちの母は80代なんです。そちらのお母さまは、そこまでのお年には見えませんけど」と言ったのです。
私は思わず言葉に詰まりました。母も隣で気まずそうにしていたため、私はこれ以上やりとりを続けるのが嫌になってきました。
車掌に事情を話すと
困っていると、ちょうど車内を巡回していた車掌が近くを通ったため、私は事情を相談しました。
女性は車掌にも、「母と席が離れてしまったので、この方に替わってほしいとお願いしているんです」と説明しました。
車掌はそれぞれの指定席を確認した後、私にも事情を尋ねました。私は、「母が長時間の移動を不安に感じているため、隣同士の2席を予約しています。席を替わると母と離れてしまうので、お断りしました」と伝えました。
車掌は私が席の交換を断っていることを確認すると、女性に、ほかに2人で並んで利用できる席がないか確認すると説明しました。
しばらくして、女性は車掌と一緒にその場を離れていきました。私は、ようやく肩の力が抜けました。
母は申し訳なさそうに、「私が隣にいたいって言ったから、ごめんね」と言いました。
私は、「お母さんのせいじゃないよ」と答えました。母が少し安心したように笑ったのを見て、私もようやく気持ちを切り替えることができました。
まとめ
相手の女性が高齢の母親を心配する気持ちは、私にもよく理解できました。だからこそ最初は、断ることに少し申し訳なさも感じていました。
しかし、私にも母と隣同士で座りたい理由があり、そのために事前に指定席を予約していました。相手の事情を理解することと、自分の事情を我慢することは同じではないのだと感じました。
今回の出来事は、相手に配慮しながらも、自分の事情をきちんと伝えることについて改めて考えるきっかけになりました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※AI生成画像を使用しています
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係員にご確認ください。」で良いのでは?
良かれと思って譲っても図に乗るだけだし、自分らが降りた後の客に迷惑が
かかる可能性もある。