※発達障害とは、脳の働きが関係する障害で、自閉症を含む広汎性発達障害、注意欠陥多動性障害などいくつかの障害が同時に現れることがあります。年齢や生活環境などによっても症状は様々です。近年「発達障害」は、医学的には「神経発達症」と呼ばれつつありますが、ここでは一般的に広く使われている「発達障害」という言葉を用いています。
この事態に、最近笑顔が減った姫子ちゃんが気がかりなこともあり、サエコさんは医療機関を予約しますが、夫はますます強く拒絶。姫子ちゃんがうれし涙を流す横で苦い顔をしていた夫は、その夜、サエコさんの健康保険証を隠してしまいました。
受診当日、夫が病院へ連絡し「費用が高額になる」という理由でキャンセルし、姫子ちゃんと夫が対立してしまいます。
同僚に相談した末、サエコさんが夫と話し合うことを決意する中、隠されていた保険証を発見。その日、家族が揃った食卓でも病院の受診を拒み続ける夫に、保険証の件を問いただしました。「ママのため」と言う夫は、姫子ちゃんに「病院へ行きたいのに行かせないのはハラスメント」と厳しく追い詰められ、保険証を真っ二つに!
そこへ姫子ちゃんからの連絡で駆けつけた、夫の母親である義母も夫を叱責しますが、夫は譲らず、サエコさんは離婚を見据えた「別居」を開始します。その後、病院で発達障害の「傾向がある」と診断されたサエコさんは自分自身と向き合う日々です。そんな中、別居中の夫と久しぶりに家族で食事へ。反省したからと、再び3人で暮らしたいと願う夫ですが、ひとりよがりな姿にサエコさんは落胆します。そして「姫子ちゃんが成人するまでは別居」と告げ、嫌がる夫に対し、この決断は姫子ちゃんを最優先に考えたものだと説明。無自覚に周囲を傷つけ続ける夫へ「自分のことだけでなく、家族のことを考えてみて」と静かに伝えたのでした。
笑顔を取り戻した親子









サエコさんの説得に、「そうだね……ごめん」と、渋々ながらも受け入れた夫。それから2年が経ち、姫子ちゃんは高校生になりました。少しずつ笑顔も増え、サエコさんとは冗談を言い合うなど、良好な親子関係を築いています。サエコさん自身も、自分の特性とじょうずに付き合いながら、前向きに日々を過ごしているのでした。
サエコさんが自分自身と向き合い、誠実に姫子ちゃんとの関係を少しずつ築き直していった積み重ねが、姫子ちゃんの笑顔をとりもどすことにつながったのかもしれません。家族だからといって、いつも同じ形で一緒にいることが幸せとは限りません。お互いにとって無理のない距離を保ちながら、それぞれが自分自身の内面と向き合うことで、関係がよい方向へ変わっていく場合もあるのでしょう。自分や大切な人が笑顔で過ごせる形を探し続けることが、家族を大切にする一つの方法なのかもしれませんね。
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ミント