出張先の露天風呂で思わぬ出来事が!?
出張先でも、上司の厳しさは相変わらずでした。仕事中にちょっとしたミスをしてしまった私は、またしても厳しく注意され、すっかり落ち込んでしまいました。
「はぁ、今日も疲れたな……」
その日の夜、宿泊先の旅館で少しでも気分転換をしようと、私は大浴場へ向かいました。そして、広々とした男湯の露天風呂に浸かろうとした、まさにそのときのことです。
男湯の露天風呂にいたのは…まさかの上司!?
ふと顔を上げると、湯気の向こうに人影が見えました。「誰か先に入っているのかな?」と思ったのですが、よく見ると、女性のような……!? しかも、そこにいたのは直属の女性上司だったのです!
「ちょっと、どうしてあなたがここにいるの!?」
突然現れた私の姿に驚き、声を荒らげる上司。私は慌てて「ここ、今の時間は男湯ですよ!?」と返しました。
実はこの旅館、時間帯によって男女の大浴場が入れ替わる仕組みになっていたのです。上司は仕事のことを考えながら大浴場へ向かったため、入り口の表示をよく確認せずに入ってしまったとのこと。中には誰もいなかったため、間違いに気づかず、そのまま露天風呂まで来てしまったそうです。
私は急いで脱衣所からバスタオルを持ってくると、上司の手が届く場所にそっと置き、大浴場をあとに。その後は、ほかの男性客がやって来ないか心配になり、上司が出てくるまで、大浴場の入り口付近で様子を見ていました。
厳しい上司が一変!?その後の意外な変化
翌朝、顔を合わせた上司は、いつもの威圧的な態度とは打って変わって真っ赤な顔をしていました。
「昨日のことは……誰にも言わないでね」普段の厳しい姿からは想像もできないほど小さくなっている上司を見て、私は思わず笑ってしまいました。「もちろんです。でも、上司も意外とうっかりするんですね」私がそう答えると、上司は苦笑い。
「そうね。昨日は本当に焦ったわ。まさか自分があんな間違いをするなんて……。いつも人のミスには厳しく言っているけど、私も気をつけないとね」上司は少し恥ずかしそうに笑うと、「それと、昨日は助けてくれてありがとう」と続けました。
上司の口からそんな言葉が出るとは思ってもおらず、私は驚くと同時に、少し肩の力が抜けた気がしました。
それからというもの、上司の態度は少しずつ変わっていきました。相変わらず仕事には厳しいものの、以前のように頭ごなしに叱られることは減り、ときには冗談を交わすことも。私自身も以前ほど緊張せずに仕事に取り組めるようになりました。そんな上司の変化を感じるたびに、あの温泉での出来事を思い出しますが……。もちろん、あの日のことは今でも私たち2人だけの「秘密」です。
◇ ◇ ◇
仕事でミスをしたときに頭ごなしに叱られると、必要以上に緊張し、普段ならできることもうまくできなくなってしまうことがありますよね。注意する際には相手の気持ちにも配慮し、失敗を責めるだけでなく、次にどうすればよいかを一緒に考えられるような関係を築いていきたいですね。
【取材時期:2026年9月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。