好きな女性の前でつい見栄を張り…
僕はもともと辛いものは得意なほう。彼女の前で少しカッコつけたい気持ちもあり、店員さんに、「一番スパイスが効いている辛いものでお願いします!」と余裕の表情で注文しました。
しばらくすると、スパイスの香りが広がるビリヤニが運ばれてきました。
「おいしそう!」
彼女が楽しそうにしているのを見て、僕もさらに気分が上がります。そして、何のためらいもなく大きなひと口を口に運んだのですが……。
次の瞬間、想像していた以上の刺激が口いっぱいに広がりました。思わずむせ、激しく咳き込む僕。汗が噴き出し、目にはみるみる涙がたまっていきます。辛いものには比較的慣れているつもりでしたが、予想以上の刺激に完全に動揺してしまいました。
涙目の僕にさらなる追い打ちが!?
それでも、彼女の前でこれ以上カッコ悪いところは見せたくありません。なんとか平静を装いながら食べ続けようとした、そのときです。
ガリッ。
口の中で、何かを思いきり噛み砕いてしまいました。どうやら、ビリヤニに入っていたカルダモンというスパイスを、そのまま噛んでしまったようです。
ただでさえ刺激で涙目になっていたところに、今度は強い香りと独特の刺激が口いっぱいに広がり、僕は悶絶してしまいました。
「ちょっと、大丈夫!?」
彼女は驚きながらも、すぐに水とペーパーを渡してくれました。
僕としては、スマートに食事を楽しむ姿を見せるつもりでした。しかし現実は、涙と汗で顔を真っ赤にしながら咳き込む始末。
「終わった……」
ところが、彼女はそんな僕を見て大笑い。
「無理しすぎだよ!」
そう言われると、僕もなんだかおかしくなってしまい、一緒に笑ってしまいました。
それまで少し緊張していた空気も一気にやわらぎ、その後は自然に会話が弾むように。カッコつける計画は完全に失敗しましたが、結果的には以前よりも彼女との距離が縮まったように感じました。
この出来事をきっかけに、好きな人の前だからといって、無理にカッコよく見せようとする必要はないのだと実感しました。
かなり恥ずかしい失敗でしたが、カッコ悪いところを見せたことで緊張がほどけ、かえって自然体で話せるようになったのかもしれません。それ以来、彼女の前では変に見栄を張らず、そのままの自分で接するようにしています。
著者:田邊なべ/20代男性・理系の大学院生。日々の研究と、趣味の筋トレによる体力作りが日課。不器用ながらも真面目に生きています。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)
※AI生成画像を使用しています
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