

初潮を迎えると、お赤飯を配る風習
私が育ったのは、昔ながらの風習が残る田舎町。その地域には、女の子が初潮を迎えると、お赤飯を炊いて近所や親戚に配るという習わしがありました。
親戚には女の子が多く、幼少期から何度もお祝いのお赤飯をもらっていました。そんな私にも、小学5年生の冬、初めての生理がきたのです。
その日はおなかに痛みを感じてトイレへ行ったところ、下着に血がついていることに気づきました。初めての経験に驚き、慌てて母に伝えると、母は「おめでとう。大人の仲間入りだね」と笑顔で迎えてくれたのです。
その後、母と一緒に生理用品を買いに行き、お赤飯の材料を買うためにスーパーにも立ち寄りました。
母が店員さんに初潮を迎えたことを伝えると、店員さんまで祝福してくれました。今思えば少し珍しいやりとりですが、当時の私にとっては、ごく自然な光景でした。
たくさんの人に祝福されて
帰宅すると、母はさっそくお赤飯の準備を始めました。
お赤飯が炊き上がるまでの間、母は私に、これからの体の変化や、自分の体を大切にすることについて話してくれました。
初めての生理に少し不安を感じていた私にとって、母がきちんと向き合って話をしてくれたことは、とても心強かったのを覚えています。
そして、お赤飯が炊き上がると、小さなおにぎりにして近所や親戚の家へ配りに行きました。
行く先々で「おめでとう」「体を大事にね」と温かい言葉をかけてもらい、中には人生の先輩としてアドバイスをくれる人もいました。
自分が初潮を迎えたことを大勢の人に知られるのは、少し恥ずかしくもありました。それでも、たくさんの人に祝福されるうちに、私自身も「大人の仲間入りをしたんだ」と実感するようになったのです。
初潮を迎えたことを近所や親戚に知らせるという風習には、驚く人もいるかもしれません。人によっては、あまり周囲に知られたくないと感じることもあるでしょう。
ただ、私にとっては、母が体のことを丁寧に教えてくれたり、地域の人たちが温かく祝福してくれたりしたことが、大切な思い出として残っています。
少し恥ずかしくも、どこか誇らしかった小学5年生の冬。今でもお赤飯を見ると、あの日のことを懐かしく思い出します。
著者:今西梨沙/30代女性・2023年、2024年に男児を出産。薬剤師資格保有。専門知識を生かして、健康や美容に関する記事を執筆している。サッカー観戦と料理が趣味。
作画:まっふ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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