「介護は無理!」丸投げする兄
私が母との同居や介護について相談すると、兄の口から出たのは信じられない言葉でした。
「嫁が嫌がるから、親の介護なんて絶対に無理! 俺たちは忙しいんだから、お前が全部負担しろよ!」
そう言って、兄は母の介護をすべて私に丸投げしたのです。あまりにも冷たい言葉に唖然としましたが、これ以上話し合っても無駄だと悟りました。
私は妻と相談し、母をわが家に引き取ることに。妻は「お義母さんとはこれまでも仲良くやってきたから、大丈夫だと思うよ」と言ってくれましたが、やはり不安は残ります。今後どうなるかはわかりませんが、だからといって母を放っておくわけにもいかず……。
母の通帳に不審な履歴が!
わが家で母との生活が始まったある日のこと。母の通帳の記帳を手伝っていた私は、ある履歴を見て目を疑いました。
「母さん……これ、毎月兄貴の口座にお金を振り込んでるの!?」
驚いて尋ねると、母は言いにくそうに事情を話してくれました。数年前から兄に「生活が苦しい」と泣きつかれ、父が母に残した遺産から、毎月8万〜10万円ほどの援助を続けていたというのです。気になった私は、しばらく見ていなかった兄のSNSを確認することに。すると、とんでもない事実が発覚しました。
なんと、「生活が苦しい」というのは真っ赤な嘘。高級時計を購入したり、旅行に出かけたりと、贅沢三昧の生活を送っていたのです。その様子をSNSで堂々とアピールしていました。
「自分の親の介護は嫌だと押しつけておきながら、親のお金で贅沢しているなんて……!」兄夫婦の実態を知った母は、ある決意を固めました。「もうあの子たちへの援助は、一切やめるわ」
援助打ち切り!兄夫婦の末路
母はすぐに兄への送金を打ち切りました。それから1週間後、母のスマホに兄から何度も着信が。母が電話に出ると、兄は電話越しにも伝わるほど激怒していました。
「母さん! 今月のお金が振り込まれてないぞ! これじゃ時計のローンが払えないだろ!」どうやらローンの支払いができず、パニックになっている様子。そんな兄に、母は冷静に言い放ちました。
「自分で買った時計でしょう? 自分のお金で払いなさい。もうあなたたちには1円も援助しません! 私のお金は、これからの介護費用に使います!」そう言い切ると、母は電話を切りました。
その後、兄夫婦は高級時計だけでなく、ブランドバッグなど複数の高額なローンを抱えていたことが判明。母からの援助が途絶えたことで返済が滞り、高級品を手放す羽目になったと連絡がありましたが……私たちにはもう関係のないことです。
一方、母はわが家で穏やかな日々を過ごしています。最近では、母が暮らしていた一軒家をリフォームし、3人で住もうかという話も。「今日はお祝いね。すっきりしたわ」そう話す母と妻、私の3人で食べた栗蒸し羊羹は、いつも以上においしく感じられました。
◇ ◇ ◇
親が子どもを思って援助することはあっても、それを当然の権利のように考えるのは違いますよね。家族だからといって一方的に頼るのではなく、お互いの状況や気持ちを尊重しながら過ごしたいですね。
【取材時期:2026年10月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。