まずご紹介するのは、娘の初めての運動会を楽しみにしていた女性のお話です。義家族の分も含めて10人分のお弁当を準備したものの、当日になって義母から突然連絡が入り……。
長男の息子ばかりひいきする義母
私は夫と7歳の娘・A美の3人暮らし。夫には3歳年上の兄・B男さんがおり、兄弟そろって義父の会社で働いています。
義母は昔から「家を継ぐのは長男」という考えが強く、義兄一家を露骨にひいきしていました。
義兄の息子・C也くんの誕生日には高価なゲーム機やブランドのスニーカーをプレゼントする一方、A美の誕生日には「女の子なんだから、これで十分よ」と文房具やハンカチだけ。そんな扱いの差に、私はずっとモヤモヤしていました。
ただ、義父だけはA美をかわいがってくれていたので、それが救いでもありました。
娘の運動会に10人分のお弁当を用意
A美が小学校に入学して初めての運動会が近づいてきたころのことです。
A美は「ダンス、一番前で踊るんだよ! リレーも頑張るから、ちゃんと見つけてね!」と、毎日のように楽しそうに話していました。
ある日、A美は色鉛筆で一生懸命に手紙を書き、「おじいちゃんとおばあちゃんに渡して!」と私に手渡しました。
そこには『うんどうかい みにきてね』という文字が。
週末、義実家を訪れた際に義母へ渡すと、「はいはい、あとでお父さんにも見せておくわね」と受け取ってくれました。
その後、運動会の日が近づき、義母へお弁当について相談すると、「B男たち一家も来るし、10人分くらいお願いできる?」と言われたのです。
「10人分ですか!?」と思わず聞き返しましたが、義母は「A美の初めての運動会なんだから、にぎやかなほうがいいでしょ」と上機嫌。
大変だとは思いつつも、A美の運動会を楽しみにしてくれているのだとうれしくなり、当日は早朝からお弁当作りに励みました。
運動会当日、義母から突然の電話が!
ところが運動会当日。大きな重箱を抱えて会場へ向かっていると、義母から電話がかかってきました。
「あ、ごめんねぇ。今日はそっち行けなくなったわ」
突然の言葉に驚き、理由を尋ねると、義母は悪びれる様子もなくこう言ったのです。
「だって、C也がサッカーの練習試合があるっていうから。応援してあげないとかわいそうでしょ?」
なんと、義母たちはA美の初めての運動会よりも、C也くんの練習試合を優先するというのです。義母から頼まれて10人分ものお弁当を準備したのに、当日になってドタキャンされるなんて……。
電話を切ってぼう然としていると、A美が「どうしたの?」と聞いてきました。事情を説明すると、A美は大量のお弁当を見つめながら、「ママ、朝早く起きて頑張ったのにね……」と小さくつぶやいたのです。
自分だって寂しいはずなのに、私のことを気づかってくれるA美。そのやさしさに胸がいっぱいになりました。
すると、A美は突然「ちょっとまってて!」と言い、夫のスマホを借りて、どこかへ電話をかけ始めたのです。
お弁当のピンチを救ってくれたのは…
その後、運動会がスタート。義母のことは気になりましたが、今日はA美の大切な日。気持ちを切り替えて応援することにしました。
A美はダンスで一生懸命に手を伸ばし、リレーでは転びそうになりながらも最後まで走り切りました。私も夫も夢中で声援を送り、午前の競技が終了。
そして、お昼休憩が始まり、持ってきたお弁当を広げることに。ずらりと並んだ料理を前に、「さすがに3人では食べきれないよね……」と途方に暮れていました。
するとそのとき、遠くから「A美ちゃーん!」という声が聞こえてきました。振り返ると、そこには義父の姿が。しかも、町内会の仲間たちまで一緒だったのです。
驚く私たちに、義父は申し訳なさそうに言いました。
「さっきA美から電話をもらって。今日が運動会だって知らなかったんだ」
どうやら、A美が書いた手紙を義母は義父に渡していなかったようです。A美から事情を聞いた義父は、町内会の仲間たちにも声をかけ、駆けつけてくれたのでした。
お弁当を見た人たちは「これ全部作ったの?」「本当に食べていいの?」と大喜び。
「唐揚げおいしい!」「卵焼きも最高だなぁ」と笑顔で食べてくれ、義父も「朝から頑張ったんだね」とねぎらってくれました。
午後の競技でも、A美は義父たちからたくさん声援をもらい、終始うれしそうな様子。帰宅後も「今日、すっごく楽しかった!」と何度も話してくれました。
義母の態度にも変化が
その後、義父は運動会をドタキャンしたことや、A美の手紙を渡していなかったことについて、義母を厳しく叱ったそうです。
しばらくして、義父が私たち家族を食事に誘ってくれた際、義母も同席していました。そこで義母は、少し気まずそうにしながら「この前は悪かったわね」と謝ってきたのです。
もちろん、これですべてが解決したわけではありません。それでも、あの日以来、義母が以前ほど露骨にA美を後回しにすることはなくなりました。
今回の出来事を通して、本当に大切に思ってくれる人は、言葉だけでなく行動で示してくれるのだと実感。何より、自分が寂しいはずなのに私を気づかってくれたA美のやさしさを、これからも大切にしていきたいと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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1本目では、義母が義兄の息子ばかりを優先し、孫娘を後回しにしていました。続いては、妹とその娘を優先するあまり、自分の娘が楽しみにしていたものまで勝手に譲ってしまった夫のお話です。
娘よりも妹と姪を優先する夫

私の夫は、昔から妹にとても甘いところがありました。
義妹はシングルマザーなので、私もできる範囲で協力したいと思っていましたが、夫の行動は次第に度を超えるようになっていったのです。
私の母からもらったフルーツを勝手に義妹へあげたり、毎週末、義妹とその娘であるA子をわが家に呼んで食事をさせたり。もちろん、料理を作るのは私です。
さらに、A子がピアノを習いたいと言い始めると、夫はその月謝まで負担するようになりました。
わが家は共働きとはいえ、決して裕福なわけではありません。
「まずは自分たちの家庭を第一に考えてほしい」と夫に伝えましたが、「妹だって大切な家族だろ」と聞く耳を持ってくれませんでした。
娘のためのドレスを勝手に…
そんなある日、どうしても許せない出来事が起こりました。
娘のピアノの発表会が近づいていたころのこと。発表会のために用意していたドレスが、どこを探しても見当たらなかったのです。
嫌な予感がして夫に尋ねると、信じられない答えが返ってきました。
「A子のために義妹にあげたよ。○○(娘)は去年のを着ればいいだろ」
そのドレスは、娘と一緒に色やデザインを相談し、オーダーで作ってもらった大切なもの。それを娘にも私にも相談せず、勝手に義妹へ渡してしまったなんて……。
あまりの身勝手さに、これまでの不満が一気に噴き出しました。
ところが、夫は「家族は助け合いだろ」「お前は心が狭い」と言って、自分の行動を正当化しようとしたのです。
そこで私は、夫にこう言い返しました。
「じゃあ、この家も私の母にあげていいってことだよね? 家族は助け合いだもんね?」
すると夫は「家をあげるなんて冗談だろ? おかしくなったのか?」と半笑い。
「あなたの妹はよくて、私の母はダメなの? それなら、まずは娘のドレスを取り返してきて!」
そう伝えると、夫はようやく渋々義妹に連絡しました。
返ってきたドレスの状態に絶句
その後、義妹からドレスが返却されたのですが、私はその状態を見て言葉を失いました。なんと、ドレスはボロボロになっており、とても発表会で着られる状態ではなかったのです。
あまりのひどさに義妹へ連絡すると、「そのままの状態で返してとは言われていないし(笑)」と悪びれる様子もありません。さらに「どうせ海外の格安ネットショップで買ったんでしょ」とまで言ってきたのです。
そこで私は、ドレスは娘のためにオーダーしたもので、10万円かかったことを伝え、弁償を求めました。
すると、義妹の態度が一変。「お兄ちゃんがやったことだから!」と夫に責任を押し付け、自分は悪くないと主張し始めました。
話し合いにならないと感じた私は、義両親にも相談することに。事情を知った義両親は義妹を厳しく叱ってくれたそうで、後日、ドレス代を弁償してもらうことができました。
夫と改めて話し合った結果
今回の出来事をきっかけに、私は夫と改めて話し合いました。
義妹を助けたい気持ちは理解できます。けれど、そのために娘の大切なものを勝手に譲ったり、私たちの生活に負担をかけたりするのは違うと思ったのです。
話し合いの結果、A子の習い事の月謝を負担することや、毎週末に義妹たちの食事を用意することはやめると決めました。
家族の助け合いは大切ですが、誰かの善意や我慢の上に成り立つものではないはずです。これからは夫婦できちんと相談しながら、娘が安心して暮らせる家庭を守っていきたいと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
イラスト:わかまつまい子
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今回ご紹介した2つのエピソードでは、どちらも身内の勝手な「優先順位」によって、娘の気持ちがないがしろにされていました。
相手が大切な家族だったとしても、そのために別の家族を傷つけていいわけではありません。身近な関係だからこそ、「家族だから仕方ない」と我慢し続けず、必要なときにはきちんと気持ちを伝え、線を引くことも大切なのかもしれません。
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