飲み会でも僕を見下す同期
高校卒業後、現在の会社に就職した僕。先輩たちに支えられて仕事を覚え、今では業務改善を提案することもあります。しかし、大卒の同期・Aは「大学に行っていないと、やっぱり話も合わないよな(笑)」と、たびたび僕の学歴をからかってきました。
ある日、部署合同の飲み会でひとり食事をしていると、別部署のBさんが話しかけてきました。社長の娘でありながら気さくで、特別扱いを好まない人です。自身の学歴についてはあまり話さないため、僕も詳しい経歴は知りませんでした。
Bさんからは「この前の業務改善案、うちの部署でも好評ですよ。どうやって考えたんですか?」と聞かれ、僕が現場の声をもとに事務の流れを見直したと説明すると、Bさんは興味深そうに聞いてくれました。
そこへ、Aがやってきたのです。
「高卒は…」と笑うA
Aは「Bさん、そんなやつと話して楽しいですか?」と僕を小ばかにしたようなことを言ってきて……。
僕の返事も待たずに「こいつ、高卒なんですよ。高卒は会話もダサい(笑)」と笑いました。周囲の社員が黙り込み、僕も返す言葉を探していると、Bさんが静かに口を開きました。
「でも、今の話は私から聞いたんだけど…」。
それでもAは「いや、Bさんにはもっとふさわしい相手がいるでしょう。よかったら僕たちの席へ来ませんか?」と引きさがりませんでした。
するとBさんは、明るい声で「知らないかもしれないけど、私も高卒なんだ! だから、◇◇くん(僕)のほうが合うかも!」と言ったのです。
Bさんは高校卒業後、別の会社に勤めて経験を積み、その後、父親が経営する今の会社に入社したのだそうです。それを初めて知ったAは、「えっ……大学を出ていないんですか?」と顔をこわばらせていました。
社長令嬢のひと言に返す言葉もなし!
Aが慌てて「いや、Bさんは別ですよ! 社長のお嬢さんですし…」と言い訳をすると、Bさんの表情が変わりました。
「どうして私だけ別なの? さっきは『高卒は会話もダサい』って言ってたよね。相手の親が誰かで、態度を変えすぎじゃない?」
Bさんの毅然とした態度に、Aはうつむいたまま黙り込んでしまいました。
「私は彼の仕事の話をもっと聞きたかったの。内容も聞かずに学歴だけで笑う人とは、楽しく飲めないかな」。
そう言うと、Bさんは僕に向き直って「さっきの続き、聞かせてください」と笑顔を見せました。Aは、「いや、その…そんなつもりじゃ…」と慌てて弁解していましたが、Bさんは冷ややかな表情を崩しませんでした。
結局、Aは「…失礼なことを言いました。すみません」と僕たちに頭を下げると、気まずそうにその場を離れていきました。
翌日から、Aが学歴を持ちだしてからかってくることはなくなりました。それどころか、僕と顔を合わせるたび、どこか気まずそうにしています。僕自身も、学歴ではなく、これまで積み重ねてきた仕事に自信を持とうと、改めて思えた出来事です。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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