私は現在4歳と1歳の子どもを持つ2児の母親です。次女を出産後、当時3歳くらいだった長女に対して、「これはただの八つ当たりだったな」「どうしてあんなにひどいことを言ってしまったのだろう」と反省と後悔をくり返す毎日でした。私自身、親から怒鳴られたり暴力を振るわれた経験があったので、子どもたちには私のような思いをさせたくないという思いから、「どうすれば感情的にならずに済むか」私なりに考えたことをご紹介します。
「しつけに暴力は必要なし」と断言できる
実は私は「毒親」育ちで、両親から暴力やネグレクトなどを受けて育ち、悲惨な環境のもと、敏感で弱かった幼少期時代を過ごしてきました。子どもを産むまでは、正直言って「親から怒られる自分に原因があるのだ。叩かれるのも私のせいだ」というような思考を持ち続け、ずっと自己肯定感が低いままでした。
しかし出産を通して、また実親とも離れて暮らして精神的な独立を経て、どんどんと私のなかで「私はなぜ親から叩かれないといけなかったの? しつけに暴力は必要なの?」といった疑問がわいてきたのです。
もちろん、私の答えは「NO」です。しつけに暴力など必要ないばかりか、子どもをかえって悪い方向に導くばかり。虐待経験者だからこそ断言できる、私なりの結論でした。
日々のモヤモヤ感を払拭したものとは
しかし、終始穏やかで怒らない母親でいられるか?と言えば、それは私にとってかなりキツい課題で、どうしても実母にされてきたようにしてしまう自分がいました。
赤ちゃん返りの症状が出て手に負えなくなる長女に対して、度々感情的に怒鳴ってしまうなど怒っては後悔の毎日。そのたびに落ち込み、「どうすれば穏やかな自分でいられるの?」と自問自答する日々でした。
そんな最中、私のモヤモヤ感をすとんと腹落ちさせてくれたものは、ズバリ「本」でした。主にアンガーマネジメント(怒りの感情を管理する)の書籍を何冊も読み、怒りの感情と向き合ってきました。
怒りの先にある感情とは
アンガーマネジメントの本を何冊か読み、私のなかで取り組んだことは、怒りたくなったときに、「怒りの感情の先にあるものはなんなのか?」と自分自身に問いかけてみることです。
もちろん、前述した「実親に対する怒りやされてきたこと」を、長女を通して再現してしまうという「過去の根深い出来事」に対する怒りが、まず1つありました。
しかしほかにも、長女に対して「しつけがなっていない」と周りから思われてしまわないだろうか?といった「体裁を気にする心」も、相当私の怒りの源になっているなとある日気付いたのです。
シンプルなルールを3つだけ持つ
「実親に対する怒り」「体裁を気にする心」。どちらも長女に対してまったく怒る理由にならないことだと、冷静に考えて悟りました。そして、「あれもしなきゃこれもしなきゃ」といった焦りが、怒りの火をつけやすかったこともまた事実です。
そういった経緯から、私は「子どもに守ってほしいルールを3つに絞り、それ以外は子どもたちにキツく言わない」というシンプルなルールを持つことを決めました。
・歯磨きや早寝早起きなど、規則正しい習慣を身につけること
・笑顔で1日を終えること(泣いたままで終らない)
・あいさつをすること
シンプルなことですが、きちんと守るとなると子どもたちにとってもそうですが、大人である私自身にとっても決してたやすいものではありません。長女の年齢的には勉強を教えたり、ほかの課題も出てくる時期ですが、それとは一旦距離を置くことにしました。
次第に長女も赤ちゃん返りが落ち着き、物事を理解してくれる年頃になったということもあってか、現在は心の荒れがなくなり落ち着いています。私自身も、怒りの感情を分析して「子どもに守ってもらうルールを3つに絞る」という取り組みをおこなったことで、精神的にゆとりが出てきたのでよかったです。
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イラスト/ののぱ
監修/助産師REIKO
著者:仲本まゆこ
自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。