なぜか嫌な気持ちになる
2人目の妊娠がわかったとき、長男はまだ1歳でした。医師から長男を抱っこするときは座ってするようにアドバイスを受けていました。気をつけていたのに、妊娠15週で切迫流産になってしまい入院。退院してからはずっと安静生活。長男は平日私と家の中で過ごす日々でした。
まだまだ甘えたい時期の長男は、横になっている私の上に乗ろうとしたり、抱きついてきたりしました。妊娠する前は幸せな時間だったのに、なぜかすごく嫌な気持ちになってしまったのです。
抱っこしたいのにできない
長男がおなかに乗ろうとすると「おなかに赤ちゃんがいるからびっくりしちゃうよ」と言い、抱きつこうとすると「ママ、体が痛いから抱っこできないんだ、ごめんね」とその都度話しました。しかし寝かしつけはどうしても座って抱っこか、添い寝してトントンしなければならず……。
長男は家でずっと過ごしているので体力も有り余り、寝かしつけに2時間かかったこともありました。ずっとくっついているのが嫌なのに、長男がなかなか寝てくれないと「もういい加減にして!」と大声を出してしまったことも……。やっと眠った長男を見ながら、私はどうしてこんな気持ちになってしまうのかと落ち込みました。
悩む私を見ていた夫
夫には私の気持ちを特に話さずにいたのですが、私の様子を見て何か感じたようで、「最近なんかおかしいよ、長男がかわいそうだよ」と言われ、私自身もつらいことを話しました。
それからは夫が家にいる間はなるべく長男と過ごしてくれ、寝かしつけも最後は私でなければ寝られませんでしたが、途中までは夫が協力してくれるようになりました。長男も夫に甘えてから私のところにくるからか、抱っこせず背中をトントンするだけで眠ってくれる日もあり、夫の協力はとてもありがたかったのです。
出産すると私も動けるようになり、妊娠前と変わらず抱っこしても嫌な気持ちにはならなくなりました。長男は焼きもちをやいて叩いたりすることもありますが、赤ちゃんのために手伝ってくれたり、頭を撫でたりしている姿を見ていて、愛おしく感じています。
著者:八木さつき/女性・主婦。2歳男児、0歳女児の母。ケアマネージャーの資格を取得。妊娠や出産、子育てに関する体験談を執筆している。
作画:ムチコ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています