「かわいいけどちょっと困る!」
長男と次男は2歳半差。次男が生まれたときには「これがおめめ、これが鼻、あ~かわいいな~」なんてメロメロだった長男ですが、次男がハイハイを始めたころからかんしゃくが多発するようになりました。せっかく作った作品が壊されたり、おもちゃはよだれでベトベトにされたり。
赤ちゃん返りはほとんどなかったのですが、ふとしたときに長男が「○○ちゃんはかわいいけど、ちょっと困る!」と叫んでいて、お兄ちゃんは大変だなぁと思ったのでした。
「ばあばんちに行ってくる!」
次男から2歳半差で、第3子が誕生! 次男に対しては着替えやトイレなどを「自分でやってね」と言うことが多くなり、できていないと長男が「そんなこともできないのか!」と少々強く言うこともありました。妹が少し成長しておもちゃの取り合いになると、気の強い妹が勝ち取ることが多く、次男は噛まれてしまうことも多々。
お兄ちゃんにはバカにされ、妹には喧嘩で負け、親は育児や家事で忙しそう。次男は家で過ごすのがつらかったのかもしれません。しばしば「ばあばんち行ってくる」と義実家で過ごしていました。家族で「次男の気持ちを大切にしよう」と話し合って、なるべく次男の話には耳を傾けるように意識するようになりました。
「お母さんにはわからないよ!!」
第3子から2歳差で第4子が生まれ、ますますバタバタな毎日。お兄ちゃんたちは自分のことは自分でできて「当たり前」とされ、下の子のお世話や簡単な家事もどんどん任されるようになりました。
しかし次男は気に入らないことがあるとキーキー叫び、物を投げたりドアをバタンと強く閉めたり、とにかくグズり始めるとなかなか止まらず、私もイライラすることが多くなりました。
しかし、ある日長男が放った「お兄ちゃんは大変なの! お母さんにはわからないよ!!」のひと言。私自身が年の離れた3きょうだいの末っ子だったので、言ったのでしょう。長男だってまだ7歳、次男はまだ5歳、もっと甘えたいこともあるんだよな……と反省しました。
著者:小林まり
元小学校教員で3男1女の母。第4子を出産後に一念発起して食育アドバイザーや保育士の資格を取り、現在は療育の現場で奮闘中。自身の体験を元に執筆している。