まだまだ予断は許されない状況ではありますが、緊急事態宣言が解除され少しずつ日常生活が戻り始めています。とはいえ、感染予防のために、手洗いを実施すること、密を避けること、マスクを着用することに変わりはありません。その一方で、これから夏を迎えるにあたり、例年よりもいっそう熱中症に対する注意が必要であると言われています。
厚生労働省は、「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントをまとめ、公表しています。そのなかで、マスクの着用についても言及しているのでご紹介します。
熱中症予防のためにマスクを外しても良い!?
マスクは飛沫の拡散予防に有効である反面、マスクを着用していない場合と比べると、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど、身体に負担がかかることがあるとしています。
そのため、「高温や多湿といった環境下でのマスク着用は熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクを外すようにしましょう」と呼びかけています。
また、マスクを着用する場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心がけること(喉が渇く前に・1日あたり1.2リットルを目安に・大量に汗を書いた場合には塩分補給も)、また、周囲の人との距離を十分にとれる場所でマスクを一時的に外して休憩することも必要であるとしています。
マスクをしていない人を見ると一瞬ドキッとしてしまうかもしれませんが、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できていれば問題ないようですね。マスクをしていると暑くてつらい……という方も、周りを確認した上でマスクを外すようにしましょう。
今年の夏はこれまでとは異なる生活環境下で迎えることとなります。気象庁の「3か月予報」によると、6月~8月の気温は全国的に平年より高くなる予想が出ており、熱中症のリスクも高くなりそうです。
厚生労働省では、マスクの着脱以外にも、換気をおこないながらのエアコンの活用や定時の体温測定、健康チェックなどもすすめています。従来の熱中症予防対策をおこないつつ「新しい生活様式」を取り入れて、新型コロナウイルスの感染と熱中症予防ができると良いですね。

監修者・著者
助産師 REIKO
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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