分娩台で顔に感じた“シュワシュワ”
自然分娩にて長女を出産しました。21時間の陣痛のすえにわが子と感動の対面を果たし、産後は熟睡した私。翌日両親が面会にきてくれたのですが、私の顔を見るやいなや実母がびっくり仰天! 何事かと鏡を見ると、そこには白目が真っ赤に充血し、目の周りにそばかすのような赤い点々が出現して、変わり果てた私の顔が……。
医師に相談すると、「いきんだときに顔の毛細血管が切れたのでしょう」とのこと。言われてみれば、いきんでいるときに顔にまるで炭酸水をかけたようなシュワシュワとした感覚があったことを鮮明に覚えていました。
夜、ベッドに入ったときも体が熱っぽかった一方で、顔には“シュワシュワ”の感覚が残っており、気持ちいいとさえ思っていたのです。こんなことになるなんてとショックを隠し切れない産後1日目でした。
内出血に眼圧上昇…出産による後遺症
助産師さんから分娩時のアドバイスとして「いきむときに目を閉じてしまうと力が入らないだけでなく、目元に力が入りすぎて顔の毛細血管が切れることがあるから気を付けて」と伺っていました。
要するに内出血するとどういうことになるのかまったく想像がつかないまま、いきむときはしっかりと目を見開いて、口を固く結んでいきんだ私。ところが努力むなしく眼球と目の周りの毛細血管は切れてしまい、おまけに目を見開きすぎていたせいで眼圧まで上がってしまい、まばたきをすると常に目に違和感がありました。
入院中、ほとんどのママさんはすっぴんのまま授乳指導や産後健診を受けていましたが、人目を気にするあまり毎日ファンデーションを厚塗りして過ごしていた私でした。
真っ赤な瞳、実は私が生まれたときも…
鏡を見るたびに落ち込み、うつむく私に気が付いた助産師さんたちからは「時間と共に治ります」「痛い陣痛に耐えた証拠よ」と励まされ、少しずつ気持ちを持ち直していきました。まばたきの違和感や充血があっても、視力そのものに差し支えることはなかったため、生活への影響が最小限で済んだことも救いだったかもしれません。
実母から聞いたエピソードですが、私自身が生まれたとき、私の瞳の周りには赤く輪っかのような充血があったそうです。何か先天的な異常ではないかと実母は焦ったそうですが、「赤ちゃんは狭い産道を力いっぱい通ってきますから」と説明を受けたそう。30年後、私自身が出産するときに再び目が出血するなんてと母と笑い合いました。
眼圧は産後1週間ほど、充血した目は産後1カ月ほどで落ち着きました。そのときの写真はあまり多くはありませんが、どの写真も私の目は赤いものばかり。炭酸飲料をコップにシュワシュワと注いでいると思わず分娩台を思い出してしまう私ですが、壮絶な陣痛に耐えて産んだ娘と共に、楽しみながら育児に励もうと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師REIKO
著者:こさい れい
0歳女児の母。元テレビ番組ディレクター。フランスで育った自身の経験をもとに海外生活、旅行、子育てについて執筆している。