私の夫は台湾人なので、台湾で出産することを決め、妊婦健診は台湾の病院に通っていました。妊娠21週6日のときに、新型出生前診断(NIPT)を受けようと決意。台湾では妊娠24週まで人工妊娠中絶手術ができます。もし検査結果が陽性だった場合、私たち夫婦は赤ちゃんを諦めるかどうかすぐ決める必要がありました。もっと早い段階で新型出生前診断についてよく考えるべきであったと後悔したできごとです。
新型出生前診断を受けるきっかけ
夫と一緒に行った妊娠21週6日の妊婦健診で、私は胎児スクリーニング超音波検査を受けました。そのときに、担当医師から赤ちゃんの腸が白く写っていると言われました。ダウン症や腸の病気がある赤ちゃんの場合に腸が白く写ることがあるそうです。
医師から「ダウン症の赤ちゃんであるか調べるための新型出生前診断はすぐできるが、腸の病気であれば現段階ではわからない」と言われました。それから私たち夫婦は新型出生前診断について説明を聞き、受けることを決めました。
新型出生前診断を受けてから
新型出生前診断は採血だけだったので、すぐ終わりました。医師から「結果が出るまで2週間かかります」と言われたため、2週間後に診察の予約をして夫と一緒に病院を後にしました。
私の頭の中は検査が陽性だった場合のこと、腸の病気があったらどうしようという考えでいっぱいになり、病院からの帰り道は涙が止まらなかったことを覚えています。家に帰ってからも何かをする気になれず、私は泣いてばかりいました。
新型出生前診断の結果
検査結果が出るまでの2週間、私たち夫婦は陽性だった場合どうするか話し合いました。しかし、すでにおなかの中で何カ月も一緒に過ごした赤ちゃんのことを、たった2週間で決めることなんて私はできませんでした。妊婦健診の早い段階で新型出生前診断について説明があったのに、私はどうして受けることをよく考えなかったのかと後悔ばかりです。
結局、結論が出ないまま、私たちは病院に検査結果を聞きに行く日を迎えました。新型出生前診断の結果は、陰性だと医師から伝えられました。そのとき私が思ったことは、2週間で赤ちゃんをどうするか決めなくてよかった、新型出生前診断について早い段階で夫ともっと話し合うべきだったということです。
今回のことで、私は新型出生前診断について何も考えていなかったことを後悔しました。新型出生前診断を受けるかどうかは妊婦さんご自身の意思によりますが、私たちの場合、もっとさまざまな可能性を真剣に考えて、早い段階で新型出生前診断を受け、陽性だった場合のことを夫と話し合うべきだったと思ったできごとでした。
※日本において人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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著者:佐藤ふみ
1男の母。結婚を機に離職。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。