5歳までの子どもは要注意!夏に流行する三大夏風邪に気を付けよう!

2020/07/24 16:55
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毎年6月くらいから8月にかけて乳幼児の間で流行する感染症があります。それは三大夏風邪と呼ばれていて、プール熱(咽頭結膜熱-いんとうけつまくねつ-)、ヘルパンギーナ、手足口病の3つが挙げられます。今回はその三大夏風邪について詳しく紹介していきます。
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子ども 体調不良

 

プール熱(咽頭結膜熱-いんとうけつまくねつ-)、ヘルパンギーナは、夏の三大夏風邪と呼ばれていて、乳幼児の間で夏に流行しやすいです。夏に向けて気温が上がってくると、暑さの影響で体力を消耗しやすくなり、抵抗力が落ちやすくなります。抵抗力が落ちてしまうと、ウィルスや細菌にかかりやすくなってしまうため、免疫力を下げないように気を付けましょう。

 

免疫力を下げないようにするためには、十分な睡眠を取るほか、バランスの良い食事を摂るようにし、規則正しい生活を送ることが望ましいです。

 

三大夏風邪に感染してしまう原因とは…?

保育園

 

保育園や幼稚園などの集団生活を送る子どもは、子ども同士の距離が近くなりやすいです。そのため、咳やくしゃみなどの飛沫感染をはじめ、皮膚や粘膜の直接的な接触、またはドアノブやオモチャなどを介した間接的な接触によって接触感染してしまうケースが多いです。

 

一般的に症状が出るのが5歳までの子どもとされており、発病しても比較的軽い症状で済みますが、まれに重症化するケースもあるので注意が必要です。

 

共通点はウィルス性! 特効薬やワクチンはなし

子ども 体調不良

 

三大夏風邪の共通点は、いずれもウィルス性ということです。症状としては、のどの痛みや咳、鼻水、発熱、頭痛といった風邪の症状をはじめ、下痢や腹痛といった胃腸にくる症状、湿疹や目やになどの症状が出たりします。

 

●プール熱(咽頭結膜熱-いんとうけつまくねつ-)

アデノウイルスが原因で引き起こされる感染症です。以前はプールの水を介して感染が流行したので「プール熱」と呼ばれていましたが、プール以外の場所でも感染します。正式には「咽頭結膜熱-いんとうけつまくねつ-」と言い、39~40度の高熱が出るほか、のどの痛みや腫れ、結膜炎などが特徴です。このほかにも、腹痛や下痢を伴うこともあります。

 

●ヘルパンギーナ

腸管で増殖しやすいエンテロウイルスによる感染症で、38度以上の高熱が出ます。発熱は1~3日続き、発熱と同時にのどが赤く腫れたり、のどの奥にたくさんの小さな水疱ができます。水を飲むだけでも痛いので、食欲不振や脱水症状を起こしやすくなります。まれに、急性心筋炎や無菌性髄膜炎などの合併症を起こすことがあるので、注意が必要です。

 

●手足口病

ヘルパンギーナと同じくエンテロウイルスによる感染症で、乳幼児を中心に6月ごろから夏にかけて流行します。手や足をはじめ、口の中にも2~3mmの水疱ができます。手足の発疹はあまり痛みがないですが、口内にできた発疹は痛みを伴うため、食欲不振になることも。脱水症状にならないよう、こまめな水分補給をおこなうよう心がけましょう。

 

また、発熱は約3分の1の人に見られますが、あまり高くならないのがほとんどです。高熱が続くことも通常はなく、症状は軽い場合が多いですが、原因となるエンテロウイルスには複数の種類があり、その種類によっては重症化してしまう場合もあるので注意が必要です。

 

各症状の治療法や予防法とは…?

プール熱(咽頭結膜熱-いんとうけつまくねつ-)の治療法と予防法

●治療法

特別な治療方法はありません。そのため、高熱に対しては解熱剤を、のどの痛みには抗炎症剤を、充血やかゆみなどの目の症状には抗ヒスタミン薬やステロイドの点眼薬を処方されることがあります。

 

●予防法

くしゃみや咳などの飛沫感染や、目やになどが感染源となるので、マスクでの予防が有効なほか、目やにはハンカチではなくティッシュで拭き取ったらすぐに捨てましょう。ほかにもタオルの共用など、接触する物や手指を介して間接的に菌に感染してしまうことも原因の一つなので、手洗い・うがいをしっかりおこなうことが大切です。

 

ヘルパンギーナの治療法と予防法

●治療法
ヘルパンギーナの原因となるエンテロウイルスは、特効薬がありません。抗生物質も効果が期待できないため、熱を下げる解熱剤や、のどの痛みや腫れを和らげる消炎鎮痛剤を処方します。また、脱水症状を防ぐために、イオン飲料などでこまめな水分補給をおこないましょう。

 

●予防法

トイレ後やおむつ替えの後はしっかりと手を洗いましょう。咳やくしゃみなど飛沫感染からも感染するので、マスクやうがいも有効です。家庭や保育園など集団生活を送る場所では、おはしやスプーンなどの食器やなめるおもちゃ、タオルの共有はせず、個々のものを使うようにすると良いです。

 

手足口病の治療法と予防法

●治療法

基本的には軽い症状の病気になるため、経過を見ながら症状に応じた治療をおこないます。しかし、まれに脳炎や髄膜炎など中枢神経系の合併症が起こる場合があります。発熱が2日以上続く、高熱が出る、呼吸が速くて息苦しそう、視線が合わない、呼びかけに答えない、嘔吐するなど異変を感じたら、すぐに病院を受診してください。

 

●予防法

手指や飛沫を介して感染するので、流水とせっけんを使った十分な手洗いが予防として有効です。また、症状が回復した後も便にウィルスが排出されるため、おむつの交換時やトイレ後のしっかりと手を洗い、使い捨てペーパータオルで拭くようにしてください。

 

夏風邪をひかないために、注意してほしいこと!

楽しい夏を過ごすためには、健康な体の状態をキープすることが一番です。免疫力を落とさないように、十分な睡眠と適度な水分補給をおこない、規則正しい生活を送るように心がけてみてください。

 

また、夏場は室内と屋外の気温差が大きくなりやすいですが、寒暖差は体力を消耗しやすく体に負担がかかりやすいです。特に子どもは体温調整機能が未発達なため、過度なエアコンの温度設定の下げ過ぎは体が冷えすぎてしまい、体調を崩す原因になってしまいます。温度設定の下げすぎには気を付けてください。

 

保育園や幼稚園などの集団生活を送っていると、感染してしまうリスクは高くなりますが、三大夏風邪にはどれも特効薬はないものの、重症化するケースは非常に少ないです。しかし、まれに重症化してしまうケースもあるので、異変に気が付いた際には、すぐに医療機関を受診してください。

 

監修者

医師 馬場 直子 先生

神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、横浜市立大学皮膚科臨床教授


1983年滋賀医科大学医学部卒業、1994年横浜市立大学皮膚科講師を経て、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、2015年より横浜市立大学皮膚科臨床教授を兼務。日本皮膚科学会専門医。専門分野は小児アトピー性皮膚炎、母斑、血管腫、皮膚感染症など小児皮膚科学全般。



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