長男の体に起こった異変
ある日、本を読んでいるときや疲れて眠くなると、長男がやたらと瞬きをしていることに気づきました。 夫婦で相談していろいろ試しましたが良くならず、知り合いの小児科医に相談したところ、チックじゃないかと言われたのです。
しかし、チックは「またやっているの?」などと注意すると、子どもにストレスがかかり、症状が出てしまうこともあるとのこと。そのころ長男の症状はさらに悪くなり、瞬きのたびに眼球が上を向いてしまうようになっていたので、とても心配でした。
兄になった長男が望んでいたこととは?
長男への対応に悩んでいたある日、母が遊びにきていたときのこと。長男が着替えをしている横で赤ちゃんが泣き出し、母がそちらのほうへ行こうとすると長男がぐずり始めました。
母がぐずる長男に「どうしたの?」と言うと、「バーバは赤ちゃんじゃなくて、僕を見る係でしょー!」と長男は泣き出したのです。私はそのときはっとしました。長男はただ見て、できていることを認めてほしかったんだと。
それからは赤ちゃんに手がかかっていても、長男が見てほしがっているときはしっかり見つめ、「できたね」と声をかけるようにしました。その後チックの症状は落ち着いていき、1カ月くらいで消えていったのです。
私は第2子が生まれてから日々の忙しさに追われ、そして長男は気持ちを受け止めてもらえず、心理的な部分で追いつめてしまったのではないかと思いました。そんなときに聞いた長男の本心から、 赤ちゃんがいて手一杯であっても、上の子の精神的なケアはとても大切なことだと気づきました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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監修/助産師 松田玲子
イラストレーター/しおみなおこ
著者:山田もも子
1歳と4歳の男の子の母。看護師・保健師免許保有。現在は子育てや医療のジャンルを中心にライターとして活動中。