新型コロナウイルス感染拡大の影響で、幼稚園など夏休みが短くなったという家庭も少なくないでしょう。夏はいつも以上に体力を消耗しやすく、疲れもたまりやすくなります。さらに暑さで食が進まず、十分に栄養が摂れないため、体力を回復しにくいという悪循環に陥りやすいです。
特に2歳以降の子どもは、自分でできることが増えたり、運動量が増えてお外に出る機会が増えます。ほかにも、離乳食を卒業するため、大人と一緒の食事を食べさせたりと食べるものに対して油断しがちになる時期です。
そこで今回は、2歳以降の子どもを対象とした体力を回復しやすい食材や食欲UPにつながる調理法などを紹介します。2歳代は食べられるものが増えてきますが、離乳食の延長と考え、与える食材や量などには注意してくださいね。
夏バテってどんな症状?
夏になって現れるだるさや疲れ、食欲不振などの体調不良のことを一般的に夏バテと呼んでいます。夏バテは自律神経の乱れから引き起こされます。本来なら、四季の気温や気候に合わせて体が順応するのですが、近年の酷暑では冷房を使わずには過ごせません。
また、エアコンの効いた涼しい室内と暑い外の気温差が大きいことも自律神経が乱れる一因となっていて、体に負担をかけています。このほかにも、異常な夏の暑さで体力を消耗することで、消化器官の機能が低下しやすくなります。その結果、食欲不振や体のだるさ、疲労感などといった夏バテの症状が起こりやすくなるのです。
夏バテにならないための予防方法とは?
夏バテ対策のカギは、自律神経を整えて、水分と栄養をしっかり摂ること。そのためには、ぐっすり眠って体を休め、適度に体を動かして汗をかくことが大切です。
また、暑くても栄養をバランスよく摂れるように、食が進むような工夫も必要です。
●ぐっすり眠るためのエアコン活用方法
暑さで寝苦しく、睡眠不足が続くと夏バテの原因になります。だからといって、エアコンで冷やし過ぎることも体調不良につながるため、寝室の温度は28度を目安にしましょう。おやすみタイマーを活用して、一晩中かけ続けないように工夫することも大切です。また、冷感素材の寝具を使うのも良いでしょう。
●気温の低い時間帯に動いて汗をかく
汗をかくことも、体温調節の機能を高めるので夏バテ対策になります。子どもの様子を見ながらお散歩や適度な運動を心がけましょう。日中では熱中症の危険があるため、比較的、気温の低い早朝や夕方以降におこない、こまめに水分を摂るようにしましょう。
疲労回復に役立つ食材は?
暑いと冷たくて食べやすいそうめんやうどんなどのめん類が増え、炭水化物に偏りがち。タンパク質や、汗をかいて失われるビタミン、ミネラルも一緒に摂れるように意識しましょう。特に疲労回復を助けるビタミンB群の食材がおすすめです。
ビタミンB群の食材
ビタミンB群の食材は糖質・タンパク質・脂質の分解を、栄養の吸収率upで暑さに耐えられる体を作ります。
・豚肉
・レバー
・うなぎ
※味が濃く、小骨も気になるので様子を見ながら少しずつ与えましょう。
・卵
・かつお
・まぐろ
・豆腐
・枝豆
・納豆
ミネラルを含む食材
マグネシウム・鉄・カルシウム・カリウムなどは汗で流失しやすいので、しっかりと補給しましょう。
・海藻類(ひじき・わかめ・海苔・寒天など)
・緑黄色野菜(ほうれん草・小松菜・大根の葉など)
・牛乳
・バナナ
・小魚類
●冷たく冷やして食べやすく
ビタミンB1を多く含む豚肉は、夏バテ対策にピッタリな食材。旬の夏野菜と一緒にしっかり冷やして、冷しゃぶサラダにするのもおすすめです。また、宮崎の郷土料理で冷汁も暑い時期に良いでしょう。豆腐やきゅうり、しそなどを入れてご飯にかけたり、そうめんにかけたりしても◎。
●夏野菜を積極的に
きゅうり、ピーマン、なす、トマト、オクラ、ゴーヤなどは水分が多く、体を冷やす効果がある夏野菜です。体を冷やして食事を摂ると食欲増進につながります。また、これらの野菜に多く含まれるビタミンCは抗酸化作用が高く、免疫力UPにつながります。
●さっぱり食材&ねばねば食材を組み合わせる
レモンや梅干し、酢などに含まれるクエン酸も疲労回復に効果的です。味付けに加えてさっぱりさせると食欲も増進しやすくなります。また、オクラやモロヘイヤ、納豆、やまいもなど、ねばねばした食材ものどごしをよくします。
●香味野菜や香辛料を加える
しょうがやしそ、にんにくやねぎなどの香味野菜やカレー粉などの香辛料は食欲増進に役立ちます。※子どもが食べるので入れる量は少量で十分です。
まだまだある! 家庭でできる子どもの夏バテ対策
暑いからといって冷たいアイスやジュースの飲み過ぎると、消化を悪くしてしまいます。糖分の摂り過ぎにも注意しましょう。アイスを食べたくなったら、果物を凍らせてフローズンフルーツを! のどが渇いたら、果物そのものを食べて水分補給しましょう。ビタミン・ミネラルが補えます。子どもが食べる際には、一気に食べ過ぎてのどに詰まらせたり、おなかが冷えたりしないように少しずつ食べるようにサポートしてあげましょう。
また、夜更かしをせず、決まった時間に寝て、朝しっかりと太陽の光を浴びることも大切です。生活のリズムを整えることで自律神経も整います。
子どもが自主的に体調を整えるのは難しいもの。食生活や室内環境を少し工夫して、暑さに負けない体にしてあげたいですね。いろいろと試してみても、だるさや食欲不振が改善しない場合は、ほかの体調不良があることも考えられるので、病院で相談してみましょう。
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