順調に進んでいた離乳食
当時生後9カ月だった息子は、食欲旺盛で好き嫌いや食べムラがなく、何でもよく食べる子でした。息子にいろいろな物を食べられるようになってほしい、献立のバリエーションを増やしたいと考えていた私は、レシピ本やベビーフードを参考に楽しく離乳食を進めることができていたと思います。
ただ、食物アレルギーを恐れていたので、初めての食材は平日の1回目の食事で与えると言うルールを設け、必ず守っていました。
卵は食べ慣れていたはずなのに…
息子がアレルギーを発症した食材は、卵でした。しかし、卵は以前から食べていた食材。自治体の母親教室で習ったとおりに与え始め、徐々に他の食材と合わせたり、卵ボーロや赤ちゃん用クッキーなど加工品でもアレルギーが出たことはありませんでした。
しかし、その日はレンジで加熱して作るタイプの蒸しパンを朝ごはんに食べ、昼12時過ぎから虫刺されのような発疹が首を中心に出始めたのです。「これがアレルギーか?」とピンときた私は、すぐにかかりつけ小児科医の午後の診療の予約を取りました。
投薬治療とアレルギー検査
朝に食べた蒸しパンのパッケージを持参し診察を受けると、「恐らくアレルゲンは卵だろうね、検査してみましょう」と言われ、その日は血液検査を受け、アレルギーの飲み薬を処方してもらい、帰宅しました。首から背中まで広範囲に出ていた発疹も翌朝にはきれいに消えており、ひと安心。
1週間後に検査結果を聞きに行くと、0〜6段階で示される食物アレルギーにおいて、息子は卵白にレベル3、卵黄にもレベル1の抗体がありました。発疹が出た日は前日までよりかなり気温が上がったことなど、さまざまな要因が重なったことが引き金になったのではないかと医師から言われました。
医師の指導のもと、ゆっくり再開
その後は、医師の指導のもと、焦らずゆっくり卵を与えることを再スタートしました。医師には、「多くの子は年齢が上がるにつれて食べられる物が増えるので、あまり心配し過ぎないように。治そう治そうと考えなくて良い」とアドバイスを受けました。
離乳食で最も恐れていた食物アレルギーが出たとき、「病院が空いている時間でよかった」と強く思いました。正直、卵は食べ慣れていたので油断しており、これが病院の空いていない日曜や夜間だったらと思うと怖くなります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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イラスト/(c)chicchimama
監修/助産師 REIKO
著者:木下りん
0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。