夏のボーナスが支給される時期になってきましたが、家電の買い替えや旅行、住宅ローンの返済にと目的が決まっている方も多いと思いますが、その一方で貯蓄・投資を考える方もいらっしゃると思います。
預貯金であれば一度に積み立ててもいいのですが、値動きのある投資やその他の積立は毎月決まった額をこつこつと行った方が良い面もあります。今回はデパートや旅行代理店などの金融機関以外で積み立てる方法を3つご説明します。
百貨店での積立
“○○友の会”、“○○クラブ”など、百貨店ごとに名称が異なりますが、半年間または1年間決まった金額を積み立て、満期を迎えると積み立てた金額以上の金額の商品券やプリペイドカードとして受け取ることができます。
百貨店ごとにサービスの差はありますが、一例を挙げますと、毎月1万円を1年間百貨店に(合計で12万円)積立をすると1年後に13万円の商品券を受け取ることができます。
利用頻度の高い百貨店がある方は積立を検討するといいですが、満期には現金でなく、積み立てた系列の百貨店でないと使えない商品券や、プリペイドカードを受け取る点、預金と異なり倒産したときの保証がない点などはしっかりとご理解ください。
旅行積立
旅行代理店や航空会社の一部で実施している積立で、一定の期間(半年~5年以内の設定が多い)積立をし、満期を迎えると積み立てた金額以上の旅行券の受け取りや旅行代金の一部に充てることができます。
旅行代理店によっては、毎月の積立でなく、一括で金額を預け満期時には積立より多い金額の旅行券を受け取ることができるプランもあるようです。
こちらも百貨店での積立同様、満期には現金でなく、積み立てた系列の旅行代理店でないと使えない商品券を受け取る点、預金と異なり倒産したときの保証がない点などは注意してください。
金・プラチナ積立
金やプラチナを毎月決まった金額積立購入するものです。なかには銀を取り扱っている会社もあります。 貴金属販売店や証券会社などの一部で取り扱っています。百貨店や旅行の積立と異なり、満期を設定しないことが多いので、ご自身でいつ積み立てた金やプラチナを売却するかを決めることができます。
一方で、利息やポイントが加算されるわけではなく、金やプラチナの価格によっては積み立てた金額より価値が目減りすることもあるがあることはじゅうぶんに理解してください。また、会費や購入時の手数料、倒産したときに現物の金やプラチナがご自身に戻るかどうかなど、金やプラチナの積立を始める方はしっかり確認しましょう。
マイナス金利の影響で、銀行などの普通預金では利息がほとんど見込まれないために、別の形での積立を検討される方も多いと思います。メリットと注意点をしっかり把握したうえで、無理のない範囲でご自身に合う積立を選ぶようにしてください。次回は、金融機関で取り扱っている積立についてご説明します。
※本記事は特定の商品や企業等を推奨するものではありません。ご自身の責任と判断において、積立を行うかどうかをご検討ください。
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。