わが子にとって大切な幼稚園選び。何を優先すれば良いのか迷っていましたが、1つの幼稚園の説明会で聞いた言葉に、とても大切なことに気づかされました。わが家の幼稚園選びから、園でのエピソードをお伝えします。
幼稚園難民!?
娘が2歳の秋、今の家に引っ越してきました。まだ土地勘もないときに初めて行った児童館で、知らないママさんたちの会話が耳に入ってきたのですが、この辺りは下手すると幼稚園難民になるという内容でした。
そんな矢先運動会シーズンになったので、まだ先のこととは思いながらも、幼稚園選びの参考に近所にあるいくつかの幼稚園の運動会にお邪魔してみました。すると、園によって園児の違いは感じないものの、先生方やお母さん方の雰囲気に違いがあるのを感じたのを覚えています。
幼稚園選びの決め手
わが家から通えるエリアにはいくつかの幼稚園があります。園バスがあり習い事も豊富でママに人気の幼稚園A、一斉保育でお行儀が良いと噂の幼稚園B、給食がありこども園に認定されたばかりの園C、そしてバスも習い事も給食もないけれど、泥んこのびのび幼稚園として人気の幼稚園D。
どこの幼稚園もそれぞれ良さそうに感じられてとても迷ったのですが、幼稚園Dの説明会で印象に残ったワードがあります。それは、「自分たちで考えて行動させる」というものでした。その結果、もともと娘に過干渉気味かもしれないと思っていたので、あえて、主体性を育めそうな幼稚園Dに応募することにしました。
晴れて入園したものの⋯
希望した幼稚園は人気の園なので抽選になりましたが、運良く当たりを引くことができ、晴れてご縁をいただくことができました。そして始まった幼稚園生活。娘はもともとおとなしくて自己主張が苦手なタイプです。お友だちに言いたいことが言えず、度々悲しい思いをすることがあったようですが、そんなときは必ず先生方が気付いてくださり当人同士でとことん話し合いをさせてくれました。
そんな娘の園での目標は、「言いたいことをちゃんと言えるようになる」というもので、私ははじめそれにとても驚いたのです。なぜなら私は自己主張はほどほどに、お友だちとうまく合わせていけるのがいいことだと思っていたからです。でもそれは、大人に都合の良い子どもにしようとしていたのだと気づくことができました。
喧嘩もたくさんしておく
幼稚園の先生方はよく、「喧嘩も幼稚園のうちにたくさんしておきましょう」と言っていました。喧嘩はダメよ、みんなで仲良くしましょうねというのが集団生活だと思っていたのでそれにもとても驚いたのですが、娘が卒園して小学生になった今は、その言葉の意味がよくわかります。
小学生になって先生や親のサポートを受けにくくなった今、幼稚園での喧嘩の経験からその対処法が自分でわかるようになっているのです。
娘は現在小学2年生になりました。小学校では幼稚園以上にいろいろなタイプのお友だちに出会いますが、娘は幼稚園での経験を活かして、相手の気持ちを考えながらも自分の意見や気持ちを言うべきときは言い、トラブルを回避できているそうです。大人の物差しで測ってばかりいないで、子どもの目線や気持ちを大切にする幼稚園を選べたことを、とてもありがたく思っています。
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監修/助産師REIKO
著者:坂井香子
おだやかな娘とわんぱくな息子の母。夫は別居中のため、完全ワンオペ育児奮闘中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。