産後は里帰りするつもりでいた私
臨月に入り出産が近づいてきたころ、私は里帰りの準備をしていました。出産までは自宅で過ごし、退院後は車で1時間ほどのところにある実家に里帰りすることに決めていたからです。このときの私は、退院したらそのまま里帰りして赤ちゃんと一緒に過ごせると思っていました。
そして妊娠37週目のある日、里帰り先に荷物を送ろうとしていた矢先に陣痛がきてそのまま入院! 数時間後に元気な男の子を出産しました。長男は2,480gと低出生体重児でしたが特に異常もなく、私は安心しきっていました。
赤ちゃんの黄疸の数値が高く母子別室に!
ところが生後4日目を迎えた日、医師から「赤ちゃんの黄疸の数値が高いから、光線療法をおこないます」とお話がありました。さらに治療後の数値によっては、一緒に退院できるかわからないとのことでした。入院中は母子同室で過ごしていましたが、長男は新生児室にある器械で光線治療をおこなうことに……。
保育器に入れられた長男は、おむつ1枚の姿で目を覆われて、青い光を当てられていました。母子同室で過ごせると思っていた私は一気に不安になったのです。幸い1日光線療法をしたおかげで黄疸の数値は退院基準をクリアし、予定通り無事に退院できました。
退院したものの、赤ちゃんだけ再入院に!
退院したものの、「翌日また黄疸の検査にきてください」と医師からの指示がありました。退院したときの私は1~2回の通院で済むと思っていたので、通院が済んだら里帰りする気満々でした。しかし退院した翌日、翌々日と受診したところで、「黄疸の数値が下がらないので、赤ちゃんは入院になります」と言われてしまったのです。
退院直後に長男と過ごせなくなり、私は寂しい気持ちでいっぱいに……。幸い光線療法を受けると黄疸の数値は下がり、入院は1日で済みました。退院後は1~3日おきの通院が続き、里帰りは諦めることに。そして通院が終わったのは、生後21日目のことでした。
長男が生まれるまでの私は、「赤ちゃんが生まれたら一緒に退院できて一緒に過ごせるのが当たり前」だと思っていました。しかし今回の体験を通して、私が当たり前と思っていたことは奇跡の連続なんだなと思わされました。現在長男は9歳になり元気に育っていますが、日々健康に過ごせる感謝を忘れずに過ごしていきたいと思います。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/助産師REIKO
著者:河津明香名
2男1女の母。旅行代理店勤務をしながらの育児を経て、フリーランスのライターへ転身。現在は発達障害の長男のサポートをおこないながら、旅行・育児・生活雑貨などの記事を中心に執筆。
治療は先生方が診ていてくれているので、安心です。
離れて寂しいと思うかもしれませんが、これから先しばらくずっと一緒にいるということを考えると、お子さんがいないこの期間にしっかり休める(寝られる)と、気持ちを切り替えて過ごすと良いと思います。