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後悔!風邪を引くたび吸入治療が必要な息子。早く吸入器を買えばよかった

横隔膜ヘルニアという先天性疾患を持って生まれた息子さんを持つママの体験談です。吸入治療は在宅でおこなったほうがメリットが大きかったことや、吸入器の購入時期について後悔してしまった体験を紹介しています。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師松井 潔 先生
小児科 | 神奈川県立こども医療センター 産婦人科

愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
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後悔!風邪を引くたび吸入治療が必要な息子。早く吸入器を買えばよかった

 

「横隔膜ヘルニア」という先天性疾患を抱えて生まれたお子さんを持つママの体験談をお届けする連載企画です。横隔膜ヘルニアとは、本来胸とおなかの臓器を隔てている横隔膜に生まれつき穴が開いており、その穴からおなかの中の臓器が胸の中に出てきて心臓や肺を圧迫してしまう病気(※)。 おなかの子が横隔膜ヘルニアであると診断された妊娠中から出産までのできごとやママが感じた不安、生まれたお子さんの様子やその後の治療についてご紹介していきます。

(※)心臓や肺を圧迫するために心臓や肺の発育が悪くなります。これにより心臓の機能の低下や肺低形成・肺高血圧症をきたすため、出生後に手術を受けたあとも酸素療法や心不全に対する治療が長期に必要になることがあります。


 

風邪を引いて病院に行くと、必ずといっていいほど吸入治療が必要になる息子。なかなか症状が治まらないときは吸入治療のために毎日病院に通うこともありました。あるとき、吸入器を購入して自宅で吸入治療をおこなうことができると知ったのですが、いざ調べてみると「なぜもっと早く買わなかったのか」と後悔の連続。今回は、吸入器購入の補助金制度を知らなかったことで、損してしまった話をご紹介します。

 

通院での吸入治療への不安

息子が1歳になって迎えた春、長女に続き次女も幼稚園に通い出し、上の子から息子に風邪がうつることが増えていきました。息子は風邪を引くたびに、2~3日通院して吸入治療をおこなわなければならず、ひどいときには月の半分以上、小児科に通ったことも。


通院の負担ももちろんあったのですが、それ以上にかかりつけ医の休診日には、まだ治りきっていないのに吸入治療が途切れてしまい、また悪化するのでは?と心配で、「家でも吸入治療ができたらいいのに」と思っていました。

 

家で吸入治療はできないの?

在宅での吸入治療についてかかりつけの医師に相談してみると、吸入器(ネブライザー)さえあれば、吸入液を処方してもらえ、家で吸入治療をおこなうこともできるとのこと。


しかし、吸入器は非常に高額で、病院で使っているものと同じものを探すと3万円以上しました。「何か補助金のような制度はないのかな?」と、こども病院の窓口で相談してみるとショッキングな事実がわかりました。

 

もう少し早く購入していたら…

こども病院の方の話によると、私が住んでいる自治体では、小児慢性特定疾病の受給者証を持っている場合、吸入器などの医療機器を1割負担で購入できるとのことでした。

 

非常にありがたい制度ではあるのですが、呼吸の補助が外れた息子は、そのときすでに小児慢性特定病の認定資格を失効していたのです。「あと数カ月早く判断していれば、買いたかった機種が差額の数千円で買えたのに……」と、制度をきちんと調べていなかった自分に腹が立ちました。

 

今では欠かせない吸入器

結局、全額自腹で購入するしかないとわかったので、いろいろ検討して欲しかった機種より安い海外製の吸入器を購入しました。説明書が英語のみだったほかは問題なく使えており、在宅での吸入治療に大活躍しています。


通院を待たず早めに吸入治療をおこなうことができたり、ひどいときには朝晩2回使用できたりと、わが家が吸入器を買ったことのメリットはかなり大きかったです。そういった意味でも、「もっと早く買っておけばいろいろな負担が減ったのに」と思わずにはいられません。

 

 

在宅での吸入治療の検討が遅れたことで、費用の面でも手間の面でもだいぶ損してしまいました。ただ、結果的には数千円の吸入器の購入で息子の風邪が重症化することを減らせたので、購入してよかったです。

 

※吸入薬には気管支拡張作用により喘息様症状に効果があるもの、ステロイドなどの炎症を抑えることで喘息様症状を軽減するもの、肺高血圧を軽減するものなどがあるので、医師と相談をしてじょうずに使い分けることが大切です。

 

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

 


著者:岩崎はるか

2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。

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      なぜ病院の方から、こういう助成制度がありますよと対象のうちに教えてくれなかったんだろうと思いました。

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