8歳と3歳の子どもたちの母である私は9年間、専業主婦としてワンオペ育児をしてきました。いつかは社会復帰したいという気持ちを抱えながらも、長くなるブランクや年齢に不安が増すばかり。そんなときに1日だけ仕事をする機会があり、今の自分の状態を知ることができました。そのときの体験談をお伝えします。
ブランクが長くなる焦り
妊娠を機に仕事を辞めた私は、自宅で自営業の夫の手伝いをする以外は9年間ずっと専業主婦をしています。働くことは好きでしたが、夫が多忙のため、完全にワンオペで家事と育児に専念してきました。
子どもたちの成長をいつでも見守れるのは幸せですが、なんとなく、社会から隔絶されているようなさみしさを感じることがあります。上の子が1年生になり、周りで働き出す人が増えたことも、その気持ちを後押ししていたかもしれません。
お手伝いで1日だけ出社
またいつか働きたいという気持ちはありながらも、まとまった就業時間を確保できるのは、下の子が幼稚園を卒園してから。そうするとブランクは長くなる一方で、年齢も上がり、必要としてくれるところなんてなくなってしまうんじゃないかと不安を感じるようになっていました。
そんなとき友人から、知り合いの会社に1日だけ手伝いに行ってほしいと頼まれたのです。ちょうど母に預けられる日程だったので、気分転換に引き受けることにしました。
久しぶりの仕事で意外な発見!!
当日の朝は少し緊張してソワソワしていたと思います。デスクワークはあまりに久しぶりなので頭がまわるか心配だったのですが、いざ仕事となると長年の育児モードが仕事モードに切り替わりました。
そしてむしろ、優先順位のつけ方や効率良い作業の進め方、手を休めず周りの空気を読むことなど、育児を通していつの間にかレベルアップしたように思います。また、独身のころはやりたくなかったような掃除業務なども、抵抗なく工夫しながらできることに気付きました。
人の役に立つ、感謝される幸せ
その日の業務は簡単な事務作業から掃除までいろいろありましたが、限られた時間のなかでできるだけお役に立ちたい!と、頭と指先をフル回転させました。完了報告するたびに、早く終わったことを喜んで感謝してもらえることがうれしくて、もっと頑張ろう!と思った自分が印象に残っています。
普段専業主婦の私は、大切な家族のために毎日フル回転してはいますが、仕事は自分で見つけ自分で処理し、褒めたり感謝されたりすることもなかなかありません。あらためて、仕事をすることのやりがいや、楽しさを思い出しました。
今回のことがきっかけで、ブランクはすべてマイナスとも限らないと思えるようになりました。たった数時間の体験なので甘い考えかもしれないですが、再就職に不安しかなかった私が前向きになれるきっかけとなりました。何より、自分は働くことが好きなんだということを思い出すことができてよかったです。今できることを頑張ろうと思います。
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監修/助産師REIKO
著者:坂井香子
おだやかな娘とわんぱくな息子の母。夫は別居中のため、完全ワンオペ育児奮闘中。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。